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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
119 終わりの始まり
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「リーファ君も言った通り、≪KoB≫──私のギルドから副団長を務めていたゴドフリーとクラディールが率いていた隊──12人が一瞬にして消えたと聞いて、既に≪鼠≫殿に確認をとってもらったが、《生命の碑》の欄にはクラディールと我が≪血盟騎士団≫が副団長のゴドフリー、以下数名ずつの名前には線が引かれていることも確認を取ってもらっている」

クラディールにしろゴドフリーにしろ──クラディールはその性格に難があるとは云え、最前線を生き抜いていた生え抜きの精鋭が一瞬に消えたのだが、そこはさすがヒースクリフ≠ニ云うべきか──彼は淡々と教科書を朗読するかの様に語る。

「そこの≪聖騎士≫さんにいきなり頼まれてネ、何事カ>氛氓ニ押っ取り刀で確認に行ってみたら《生命の碑》のそのお二方の名前の欄には線が引かれていたヨ」

……豈図(あにはか)らんや──意外にもこの場に居合わせている≪鼠のアルゴ≫に顔を向けてみれば、俺の視線──もとい、ヒースクリフ以外全員の視線に気付いたらしいアルゴは鷹揚(おうよう)に頷き、補足するかの様に言葉を発した。

「……さて、ティーチ君はどう見るかね?」

「……俺かよ」

アルゴからの情報に皆して顔を蒼くしているとヒースクリフがそんな質問を投げ掛けてきた。水を向けられた俺は、これ以上士気を下げないためにも思考を回す事に集中する。

「……取り敢えずは転移結晶は使えないかと。ボス部屋も完全に封鎖されるカタチとみていいだろう」

「なんでそう思ったんや」

「理由としては、前者は使えるなら使っているだろうし74層のボスの件≠燉Lるし後者も前者と大体同じで、逃げられるなら逃げてるだろう。……何しろ12人も居たんだからな」

キバオウの問いに答えてやる。……しかし、どちらも推測の域を出ないのは代わりないが…。

「私もティーチ君と同じ意見だよ」

その可能性≠ノついて自分なりに考察を重ねていると、そこでヒースクリフからいけしゃあしゃあ、と俺の疑問を解くかの様な援護射撃。

今回のフロアボス攻略会議は結局──推測上威力偵察も無理だったので、ボス攻略の日時を2日後に決めて、ゴドフリー──≪血盟騎士団≫の副団長の穴埋め≠ニして俺を臨時副団長≠ニ一時的に定めただけに終わった。

SIDE END
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