第8話 想い
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「チッ...デタラメすぎるな。partyが一転、地獄への片道切符だ。huhu...ha...Shit...」
持ち主を失った刀剣類が累々と転がっている。
そして、忌々しき細剣が。
「クッ...奴...まだこんな...力を...」
「クソッ!クソッ!あの女ァァ!」
最後の地獄の時間は、数多くの手勢を失う事になった。
そして、露見してしまう。自分達の存在が...。
『レッドギルド 笑う棺桶の名が』
自分達の名が...。
森を疾走する。
先に行った仲間の元へ。
プレイヤーネーム[オオミネ]
先の戦闘に対する犠牲は0。
ほぼ奇跡と言っていい俺の帰還。
だがそれも今や危ういところである。
とある、少女によって殺される確率が高い...いち早く謝るために、俺は森を疾走する。
既に疲れてはいるものの。そんな事で歩みを止めれば、距離が離れる。
遅ければ遅いほど、あいつは怒るだろう。日に油どころか大量の爆薬を投げ込む勢いで、キレるだろう。
泣きながら太陽に向かって走りたいところだが、堪える。
そして、あいつの姿が見えた。前に味方はいない...。つまり...味方に見られないように始末するつもりだろう。先の戦いよりも、恐ろしい...だが、ここであいつから逃げるわけには行かない。プライドなど、投げ捨てたい所だが...。
「アリー...」
ピクリ...と、反応し、すごい勢いでこちらへ向かってくる。
「死んだな...」
だが、来たのは武器による攻撃ではなく、柔らかく心地のいい衝撃だった。
「このバカ!本当に...本当に...心配したゾ...」
またもや啜り泣き始める。仕方なく...頭を撫でてやる。
「本当に悪かった...だが...アリーには返し切れない借りが出来たな...。済まなかった...。ありがとう...」
「借りなんか...要らねぇヨ...。ただ...もうあんな事はするナ...。お前が横にいないと...寂しいんダ...。お前があの時...横たわってた時...何も考えられなかっタ...。心臓が...止まったかと思っタ...。」
泣きながら...震えながら...喋るアリーに、初めてドキっとしたかも知れない。
「俺は、この先恐らく危険な事だろうが、無茶だろうが、懲りずに飛び込むだろうな。仲間が危険な目に合えば、助けに向かう。敵が来れば、戦う。だが、2度と...1人で終わらせようなんてしない。泣いてくれる...奴がいるからな。」
「死なないで...。」
「俺は死なねぇよ。お前こそ、俺の横から動くなよ。お前の後ろを守るのは俺だ。俺の後ろはお前が守
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