第7話 商会と棺桶
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訳で、全員人員を集めろ。これより、謎のオレンジギルドとの接触を図る。出発は2時間後、前線に出ている奴ら、そして休暇に入っている奴らも呼び戻せ。いいな6人パーティー計6組による36人レイドを作る。」
「アリー以外は準備にかかれ、アリーは少し話がある。」
一言も発することなく会議室を後にするアリー以外の7人。そう言えば...傭兵部隊長さんが来てなかったな。メッセ送っといてと。
「んデ...。話ってのはなんダ?オレっちあまり問題起こしてなイ...と思いタイ...。」
何を勘違いしているのやら...。
ここ1年、ほぼほぼ一緒に過ごしたが、こいつも随分丸くなったもんだ。最初は何かとあれば、金取り暴力と言う、まぁ、鬼のような所業だったが...。
「今回、お前が指揮をとってくれよ?少し装備の新調してくっから、遅れる。2時間後な。」
そして、返事を聞く前にその場を離れる。
さてと、新調なんて必要ない。解毒結晶はある。回復結晶もある。回復薬も解毒薬もある。武器である細剣も新品同様。投擲物である投げナイフも持てるだけある。
さてと、行くか。
薄暗い森の中。陽の光は届かない。8層の深き森の中。モンスターのポップ率が悪く、滅多に人の来ない、そんな場所に俺は立っていた。名も知らないギルドはここらで停滞していたのを最後に、既に1週間ほど経っている。つまり、いる...と言う保証は無かったのだが...。
俺の索敵圏内にいるだけでも14人...。恐らくハイディングでこの倍は隠れていると言っていい。まさか待ち構えられているとは...完全に下策だったか。
俺が立てていた作戦は、サーチ&デストロイ。敵陣地内で索敵、隠密に行動しつつ。一人一人潰し、最後にリーダー及び幹部の捕縛、または抹殺。出来れば暗殺という形で交戦はしたくない。と考えていたのだが。
こんなに万全に待たれたらねぇ...。既に360度四方八方、完璧に囲まれている。更に、退路となる方向から、ピリピリと感じる。つまり、そこは幹部である強豪プレイヤーが張っているハズ。
「ったく、短い人生だったな。」
抜刀すると同時に、全方位から飛んでくる毒付きであろう短剣や投げナイフを全てたたき落とす。
「hyu...やるじゃねぇか。」
浅黒いポンチョにレザー質と思われる脚防具。その横には、眼が赤いプレイヤー...そして、木々の隙間、木の上、草影からガサガサと姿を表してくる。
その数、30名以上。
こりゃ、俺の編成したのが到着してたら完全に戦争だな。
つまり時間は1時間、この間に部隊の編成を解除し、犠牲はほぼなしにしたい。俺1人で充分。
「やっと正面から、見えるな。」
周りのプレイヤー
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