破滅の冬
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るが、魔力の感じから動きを感じ取ることはできないために攻撃を回避することはできない。つまりこれはノーガードの打ち合い。
もはや意地と意地の戦いになりつつある2人の戦い。これが番狂わせへの引き金となることを知るものはまだいなかった。
「バカな!!なぜ妾の場所がわかるのだ!?」
切り裂かれ、血が滲み出ている脇腹を押さえながらそう叫ぶのは剣咬の虎の女魔導士。彼女は自分にダメージを与えた人物を見つけようと目を凝らす。だが、相手の姿は全く捉えることが出来ず、逆に自分の死角から新たな攻撃をぶつけられ、よろけて地面に手を付く。
「くっ!!」
後方からの攻撃だったため、そちらにすぐに目線をやるミネルバ。しかし、それでも敵の姿は確認できない。それだけこの吹雪が激しいということだ。
「なぜだ・・・なぜ妾には見えぬのに、そなたには妾が見えるのだ!?」
魔法を使おうにも自分の攻撃範囲が現在ゼロの彼女は、何も出来ずにただ手をこまねいているしかない。そんな彼女の目の前に、緋色の髪をした女性が姿を現した。すぐ目と鼻の先に。
「なっ!?」
「私はお前を絶対に許さない」
ミネルバはようやく姿を捉えたエルザを見て驚愕していた。彼女はなんと・・・目を閉じていたのだ。
「貴様・・・目を閉じて・・・」
「例え前が見えずとも、気配で居場所を探ればいい」
そう言い剣を振り降ろすエルザ。避けることが出来ずに斬られるミネルバ。
レオンの魔法が全ての試合の流れを変えてしまう。最終戦はさらなる混戦に陥っていった。
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