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101番目の舶ィ語
第三話。パンツを拾ったら全力で、ランドリーへぶち込め! それが優しさ、だ。
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本当だぜ?






2010年6月19日午前7時30分。



マンションのエントランスまで降りると、そこには見覚えのありまくる黒塗りの大きな車が停まっていた。
以前にも乗ったことがある一之江の家の車だ。

「皆さんもどうぞ」

一之江はそう俺達に告げると、自分はさっさと後部座席に乗り込んでしまった。いつの間に呼んだのかわからんが。その手際の良さには感心する。

「わ、凄い車ねっ。一之江さんとこの車なの??」

「ふええ……お、お願いします……」

一之江の車に、音央も鳴央ちゃんもビックリしながら、ドアの前に佇んでいる老紳士が開いたドアの中、後部座席に乗り込む。
後部座席は女子達だけでいっぱいかな?
これは助手席しか座れないなー、などと女子密度が高い後部座席に座らなくて済む、と考えていた俺だが。現実はそんなに甘くなかった。
中を覗いてみると、後部座席は向かい合わせのボックス席のようになっていて。
後ろに四人乗ることができるようになっていた。
チキショウ。
女子密度が高い空間にいないといけないなんて……なんの罰ゲームだよ、これは。
そんな風に内心思いながらも後部座席に座ると。
バタン、と静かにドアが閉じられるが、中はやたらと広いままだった。

「ふえー、すごーい、ふええー!」

「ふわー……」

しきりに感心しまくってる六実姉妹を他所に一之江は静かに車が動き出すとコーヒーを淹れてくれた。こうして見ると、いいトコのお嬢様なんだけどな。おとなしくしていれば。

「……道端にモンジを捨てていきましょう」

「冗談です一之江様」

「まあ、いいでしょう。熱いうちにどうぞ」

「うわっ、おいしっ?? 何このコーヒー??」

「ほんとだ……かなり高級な豆を使っているのですね……」

一之江が淹れたコーヒーに感動する二人を見ていると、なんだか一月前のことを思い出した。
一之江(呪いの人形)に追いかけ回されて、そんな一之江(彼女)を攻略した次の日の朝。
俺の家……一文字家の前で待ち構えていた一之江に車に乗せられて、その車内で『ロア』について語られたあの日のことを。
ひどく懐かしく感じるが、まだたった一月くらいしか経ってないんだよな。

「しかし、この車に乗ったってことは、一之江」

「ええ。夜霞市を出るまで『終わらない(エンドレス・)千夜一夜(シェラザード)』の会話は禁止です」

……以前は『ロア喰い』、つまりは『魔女喰いの魔女』であるキリカを警戒して街を出たのだが、今回は『終わらない(エンドレス・)千夜一夜(シェラザード)』である理亜(リア)を警戒して街を出る、そういうことなんだろう。

「どゆうこと?」

ロアの知識面が足りない音央
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