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101番目の舶ィ語
第三話。パンツを拾ったら全力で、ランドリーへぶち込め! それが優しさ、だ。
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しまった、夜坂学園生徒会長______七里詩穂先輩のものじゃないですか!
などと困惑して硬直してたのが、運の尽き。
不幸に定評のある俺の背後で、ガチャ。
ドアが開く音が聞こえ、振り向くと。
ブラウスや下着の洗濯がそろそろ終わるとみて、やって来た______詩穂先輩が、俺とご対面。

「……!」

詩穂先輩は、その布を仮面の如く被ろうとしているかのように広げて静止していた俺を見て固まり。

「あ、あ、や、やあ……い、嫌ああああぁぁぁぁぁぁぁ」

ご近所さんに響き渡るほど、大きな叫び声をあげた。

……不幸だ。
そう思ったその時だった。
______ピーッ______
洗濯機が洗濯完了の音を上げた時、俺は……
確証は無いのだが、なんと手にしたものでなのか______驚くべきことに、自分がヒステリアモードになっていることを認識する。
だが、血流からして、数秒しか続かない。
これはそういうタイプの血流だ。
(______ッ______!)

次の瞬間。
叫び声をあげた先輩の目に______じわあぁあ、と涙を浮かんだが。
俺がその目を確認しようと動き出す前に。
俺の背が、背後がじわっと熱くなった。

……この感じ、まさか??


「今、貴方の後ろにいるの……死ね」


背後からゾクリと冷え冷えした一之江の声が聞こえ。
ザクゥ……背中に硬いものが突き刺さる。

「イタタタタァァァ??」

一体今のは何だ?

「サウザンドナイフ!
ちなみに、本気を出せば万本ナイフも使えます」

「イタタター。地味に痛い! というか、何を刺したんだ、一之江?」

「別に何も……ほら」

両手を広げて見せてくるが、確かにその手には何も握られていない。

「馬鹿な……確かに刃物で刺された感触が……」

気のせい、か?
いや、だが、しかし。

「今回はかなり許せない下着ドロをしでかしましたからね。
その報復にしては優しいものです」

「うう、ありがとう、みずみずー」

「いえ、モンジ(下着ドロ)は女性の敵ですので当然のことをしただけです」

詩穂先輩は一之江にお礼を言う。
俺に下着を触られたのが余程ショックだったのか涙目だ。
というか、下着ドロって俺のことか!

「ち、違う。あれは誤解で……」

「性犯罪者は皆んなそう言うんです」

まずい。まずいぞ。
このままでは、俺は下着ドロにされちまう。
なんとか言い逃れをしなければ。
そう思った俺は、手に握り締めていたそれを一之江に見せた。

「何を勘違いしてるんだ? これは、ただのティシュペーパーだよ?」

手に握り締めていた白い紙を丸めて一之江に投げ渡す。
一之江と先輩はぽかーんと、呆気に取
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