幼少期
一話 魔法少女?
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入ってきたのは、この体の祖母のようだ。
「ジョゼフが赤ん坊の頃はやんちゃなうえ夜泣きばかりして眠れなかったが、この子は大人しそうだね。」
「恥ずかしいこと言わないでくださいよ母さん。」
「それよりこの子を『視て』いいかい?」
「はい。お願いしますね。」
何をする気だ?
祖母の頭から獣耳が生え、目が妖しく輝いた。
・・・何だこれ。
「かなりの魔力を持っている。幼いうちから修行すれば稀代の魔女になれるかもしれないね。」
・・・魔力?魔女?
「子供用の箒を用意しといてくれ。」
「機械式の物も手に入りますよ。大戦時の旧式ですけど。」
「あんなガラクタに乗せるな!最近の若者はちゃんと箒で練習しないから、質が下がっているんだ。だいたい先の大戦で役に立ったといっても、機動性が悪いやら魔女の負担が大きいやらで死傷者続出だ。あんたの姉たちだって…」
「…僕以外の研究者の前で言わないでくださいよ。二度と多くの犠牲を出さないために、ストライカーユニットを改良しているのですから。」
・・・話が重いな。
それにしてもストライカーユニット、か。
となると ここは【ストライクウィッチーズ】の世界なのか?少女たちが宙を舞いネウロイという敵と戦う、あの?
母親が口を開く。
「暗い話はお仕舞いにしましょう。」
「…そうだね。それよりこの子の使い魔を準備しないと。」
「お義母様、気が早いですよ。赤ちゃんの仕事はまず成長することですよ。」
「ああ、 早く大きくおなり。」
◆◆◆◆◆◆◆
「ぼーっとしてるんじゃないよ!」
考え事をしていたら、怒られてしまった。
「今日はこのままカンタベリーまで行くよ。」
「…遠くないですか?」家から20km以上離れているぞ。
「それくらいこなさないと、修行にならないだろ。」
「私は朝早くから魔法薬調合のアシスタントをさせられて、へとへとなのですが。」
人と話すときも頭の中でも『俺』ではなく『私』を使うようにした。もっともブリタニア語では、どちらも『I(アイ)』になるのだが。
「なのですもナスもない!つべこべ言わずついてきな。」
◇ ◇ ◇
三時頃ようやく家まで帰ってこれた。
ブリタニア南部,ドーヴァー近くの田舎にあるカントリーハウスだ。
門の前に母さんが立っている。彼女は扶桑人だがブリタニア人の父さんと結婚している。
「ただいま。」
「おかえりなさい。ところでお義母様は?」
「先ほど別れた。町に用事があるらしいよ。」
「あっ、姉さん。」振り返ると二人の妹が。
妹は三人いるが、今見えるのが三女のルナと四女の
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