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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第216話 ヨツンへイムの異常と金髪の美女
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巨大な身体に備わっている8枚の翼を前からゆっくりと羽ばたかせた。
この飛行型邪神のトンキーに乗せてもらったのは、もう何度目になるだろうか。単なる遊び、このヨツンへイムの探索、そして ただの遊び。キリトはこれまでに口には出していないのだが、乗る度に思う所があった。
「オレ、思うんだけど……」
「――ここから落ちたらどうなるか。 か?」
「うおっ! よく判ったな?」
「……キリトは、アインクラッドの外周部から 走って昇ってたからな。そこから、連想させた」
リュウキはそう答えて、軽く笑った。確かに明確だ。10m程からダメージは発生して、30mを超えるとほぼ確実に死亡する。ゆえにこんな所から落ちればどうなるか、それは判る。ただ、気になるのは、トンキーが助けてくれたりするかもしれない、と言う事だ。あの無数な触手で捕まえてくれる。とかありえそうだが、試したりは流石にしない。
「あー、確かに気になるっちゃ 気になるわね」
リズも同じ様な事を考えていたのだろう。2人の会話を聞いて、即座に食いついてきたから。
皆似たような危惧を抱いている様だ。比較的トンキーの身体の中心部分に寄り添っており、成るべく下を見ないようにしていた。
この中で、気持ちよさそうしているのは、トンキーの一番前に座っているリーファ、そして 彼女の頭上に移動したユイ、そして シリカにしっかりと抱かれているピナだけだった。
そして、アスナとレイナはと言うと、リズの隣で座っていて、やや緊張気味だ。そこまで得意、というわけではなさそうだ。……が、ホラー系に比べたら断然マシな様子だったが。
「気になるのだったらさ、実験してみたらいいんじゃない? キリト君とリュウキ君の2人で!」
「あははっ! そーだね。アインクラッドを無理矢理登れるか、検討したんだからさっ? これも 試してみてよー」
何やら、2人がそう言ってくるが、快く引き受ける様な事は流石にしない。確かに疑問と言えばそうだが、追求する意味があまりないから。
「検討したのは、キリトだ。オレは見てただけ」
「あ……、確かにそうだったな。……すっげー、呆れた顔されたの覚えてる」
「……誰でもそうだと思うんだが?」
苦笑いを続ける面々。
そして、やがてキリトがシノンとシリカの方を向いた。
「あ。だけど高い所からだったら、ネコ科動物の方が向いてるんじゃないかな」
まさかの提案。その途端に、ちょうどネコ科動物を指定している2人が、真顔でぶんぶんぶん、と首を振っていた。その腕に抱かれているピナも、強く抱かれていて、ちょっと苦しいのか。――きゅるぅ…… と小さく悲鳴をあげていた。
そんなやり取りをしている間にも、トンキーは、無数の翼を順番にゆっく
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