第26話 エルピス
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ちた視線と共にZXバスターを向ける。
エルピスは殺されても仕方ないことをしたと、抵抗する素振りも見せなかった。
「エックスの…エックスの仇!!」
エルピスに向けてチャージショットを放つが、ゼロがエルピスの前に立ち、シールドブーメランで受け止めた。
「…っ」
自分を庇ったゼロにエルピスは微かに目を見開いた。
「何で…?何で邪魔するのゼロ!?こいつはエックスを殺したんだよ!?それなのに…っ…何でこんな奴を庇うの…!?」
止め処なく涙を流しながら叫ぶルインに対して、ゼロは静かに口を開いた。
「今更エルピスを倒しても…エックスのボディが元に戻る訳じゃない…。」
「っ…」
その言葉にルインは唇を噛み締めた。
「恐らくエックスも…お前が自分のために復讐するのを望まないはずだ」
「でも…でも…っ!!」
ゼロに論されたルインは行き場のない怒りをどこに向ければいいのか分からなくなり、何度も地面を殴りつけた。
「ゼロ君…ルインさん…本当にすまなかった。今までのことも…エックスのことも…全ては…私の…私の…弱い心のせいだ…。」
自分の心が弱かったためにベビーエルフに付け込まれ、このようなことになってしまった。
「…自分の過ちを認めるのは勇気のいること…でも…これで…少しは強くなれただろうか…これで…お別れだ…ゼロ…君…本当に…すまなかった…ルイン…さん…そして……さよなら…シエル…さん」
その時であった。
ダークエルフに変化が起こり、ダークエルフの禍々しい輝きが神々しい輝きに変わったのだ。
「ミ…?ミーーーーーーッ!!」
ベビーエルフ達がダークエルフの神々しい輝きに怯えるように去っていき、ダークエルフはエルピスに神々しい光を降り注いだ。
「あぁ…暖かい…あぁ…」
エルピスの体が消えていくが、体が消滅した瞬間にサイバーエルフへと姿を変えていく。
「彼女は…どうやら…私を救ってくれたようだ…。彼女は…本当は…邪悪な…存在などでは…ないのかも…しれない…ありがとう…ゼロ…君…ルイン…さん…さよう…なら…」
ダークエルフの力で、サイバーエルフに生まれ変わったエルピスは飛び去っていく。
そしてダークエルフの輝きが神々しい物から再び禍々しい物に変わっていく。
「ゼ……ゼ……ロ……」
「「!?」」
聞き間違えでなければダークエルフは確かにゼロの名前を言った。
驚く二人を残してダークエルフはこの場を去っていき、そして、今となっては戻るボディを失ったサイバーエルフのエックスが現れた。
「二人共…」
「エックス!…ごめん!!ごめんねえ…」
ルインはエックスの胸に飛び込み、何度も謝罪を繰り返す。
「いいんだ
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