宇宙人の手掛かり
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が証拠を隠しに現場に戻るってのは捜査の基本なんだ」
「しょ、証拠って…。この黒いサッカーボールは、今ここで拾っただけで…」
風丸の必死の訴えも流され、隣のSPも口を開いた。
「惚けるつもりか?往生際が悪いぞ宇宙人!」
そんな聞き分けのきかないSPに円堂が叫ぶ。
「だーかーらー!!オ・レ・た・ち・は・宇・宙・人・じゃ・なーい!!」
「キャプテンの言う通りッス!」
「いきなり宇宙人呼ばわりなんて失礼じゃないか!」
そしてまた少女が話す。
「そーやって必死になって否定するところが、ますます怪しいな」
「宇宙人じゃないったら、宇宙人じゃない!!」
「いーや、宇宙人だ!」
「違う!」
「ふーん。あくまでもシラを切るんだ。往生際の悪い宇宙人だな」
少女は黒いサッカーボールに目をやると、さらに話す。
「黒いサッカーボール…。これを使って沢山破壊行為をしてきたんだな…。そんなにサッカーが好きなら…あたし達SPフィクサーズとサッカーで勝負するのはどうだ?」
「えっ、サッカーで?」
「そうだ。あたし達もサッカーじゃ、そこらの奴らには負けない!それにプレーを見れば嘘をついているかどうかすぐに判るんだ!」
すると円堂は頷き、少女に向かい話す。
「ああいいぜ!それならこっちだって望むところだ!」
「なんか流れでサッカーする羽目になってるけど、なんでサッカーなんだ?」
俺はそう呟いた。すると瞳子監督も呟く。
「さあ…。でもやって損は無いわ。大人相手に彼らが何処まで戦えるのか…見てみたいもの」
「SPフィクサーズか。一体どんなチームなんだ?」
鬼道がそう話すと、音無が急いでパソコンを取り出し、忙しそうに手を動かす。
「えーっと、あった!SPフィクサーズ…。大のサッカーファンの財前総理のボディガードでもあるサッカーチームです!」
「なんかいろんな意味で凄いな…」
俺は苦笑いしながら呟いた。
「塔子さま。チームのみんなに作戦を」
「うん。わかった」
その会話を聞いた、円堂は驚いたように叫ぶ。
「えっ、もしかしてお前がSPフィクサーズのキャプテンなのか!」
「なに?子供がキャプテンだから驚いているの?それとも女の子がサッカーをするのが、そんなに珍しい?」
「いや、ちょっと意外でさ。子供だとか、女の子だとか関係ないよな。大切なのはサッカーが大好きだっていう気持ちなんだ!」
「…えっ」
(流石円堂だな…)
俺は心の中で少し笑いながらその光景を見ていた。
「キャプテン!こんな時に何を呑気に敵と話しているでやんすか!」
「と、とにかく見せて貰うよ。あんた達の…、いや宇宙人の実力をね
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