宇宙人の手掛かり
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俺たちがいろんな人を聞き回っていると、途中で女性の声が聞こえた。
「くすくすっ、えー本当に〜?」
「本当だって!さっきシカ公園からシカが出てきたでしょ?あの階段の前にいる怖そうな警備の人ったらすっごく驚いちゃって…!」
俺たちはそんな話をしている2人の女性に近付くと、悪いと思いつつも盗み聞きをした。
「『オレ、動物は苦手なんだ!』なーんて言いながら木の陰に隠れちゃったのよ。おとなしいシカをあんなに怖がっちゃって。あれで警備が務まるのかしらね?」
そんな話を聞いていた俺たちは、ふと呟く。
「シカ…。あそこのSPはシカが苦手なのか」
そんな時、音無がポンと手を叩くと、俺たちに向かい話す。
「閃きました!公園からシカを連れて来ればSPを退かせるかもしれません!」
「でも、連れて来るってどうやるんだ?」
そんな染岡の言葉に壁山が口をむしゃむしゃしながら話す。
「そうッスよねぇ…、むしゃむしゃ…バリッ」
「…って壁山!お前こんな時に一体何を食ってんだよ」
「へへっ、奈良名物シカせんべいッス!むしゃむしゃっ、んぐっ…、うまいッスよ〜。1枚どうッスか?」
俺は少々呆れた顔で壁山に呟く。
「シ、シカせんべい?お前いつの間に…」
「おい壁山!俺たちは遠足に来ているんじゃねぇんだぜ!」
そんな時、心美がシカせんべいの袋を見ながら話した。
「ま、待って!そのパッケージに書いてある注意書き…」
そこにはこう書かれていた。
【注意!シカにせんべいを与えないでください。シカがどんどん寄ってきます!】
「…んな馬鹿な」
染岡が信じられないと言ったように呟くと、心美が話す。
「でも、このシカせんべいを使ったら本当にシカが寄って来るかも!物は試しだよ!壁山くんシカせんべい貰うね!」
心美が壁山が持っているシカせんべいを取り上げると壁山は情けない声を上げる。
「ああっ!俺のシカせんべい〜!」
「はい、円堂くん!」
円堂は心美からシカせんべいを受け取ると口を開いた。
「よし!それじゃこのシカせんべいを持ってSPのところに行こうぜ!」
俺は円堂と心美を見ながら、聞こえない程度の声で呟く。
「…そんな上手く行くのかなぁ」
俺は少し不安に思いながら、円堂の後に続きさっきのSPの場所に戻りに行った。
そして、さっきのSPの場所まで戻って来た俺たちを見るなり少し呆れたようにSPが俺たちに話す。
「また来たのか。この先は立ち入り禁止だと言ったはずだが…」
そして心美が前に出るとSPに話しかけた。
「お仕事お疲れ様です!これ差し入れなんで、良かったらどーぞ!」
そう言うと心美はSPに半ば無
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