第7話 お利口さんにならないと
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。なんにもできなくなった私は一か八か精一杯の声で叫ぶ。
琴葉「…助けて??」
その時、突然大輝君の家のドアが開いた。そして、大輝君が金属バットを持って飛び出してきた。私を一度見ると、大輝君はみるみるうちに怒りの表情に包まれていく。そして、彼は目の前のドーベルマンに臆することなく、脳天に一撃振り下ろした。
「キャイ〜ン…」
たまらずドーベルマンは逃げ出す。私は怖くなって大輝君に抱きついてしまった。何が何だか私にはもうわからなかった。大輝君は私のことなんか嫌いなはずだったのに、彼は私の頭を撫でてくれた。そして、
「ごめんね…怖い思いさせちゃって。」
と謝った。違う。違うの。全部私が悪いの。だけど口から出てくるのは嗚咽ばかりで。彼はそんな私を見て家に招いてくれた。彼の家でしばらく泣いたあと、私の心が落ち着いてきたので
琴葉「…ありがとう。あと、今までごめんなさい。」
とやっと言った。
大輝「別にいいよ。無事でよかった。」
彼は許してくれた。
そのあと、大輝君は私を家まで送ってってくれた。そこで私は始めて大輝君と会話をした。始めて夢が叶った瞬間だった。
別れ際に彼はこう言った。
大輝「…友達になってくれてありがとう。」
どうやら、彼もやっぱり友達が欲しかったようだ。
…続く
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