第7話 お利口さんにならないと
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おかげで遅刻しかけちゃった。》教室で新しい友達とお話をしていた。私の今の夢…それは《このクラス全員とお友達になること》だったのでクラスメートに片っ端から話しかけた。剛太郎は幼稚園から友達だったし、クラスメートもみんないい人ですぐに友達になれた。…1人を除いて。
琴葉「貴方のお名前は何?」
大輝「名簿に書いてあるからそれ見ろ。」
琴葉「無理よ。私漢字読めないもの。」
大輝「バーカ」
琴葉「なっ…バカって言っちゃいけないんだ??先生に言っちゃうよ。」
大輝「…」
ちょっと大輝君まさかの無視??なんて冷たい…
しかも彼はそのまま荷物をまとめてさっさと帰ってしまった。
琴葉「何よあいつ。感じ悪…」
なんか悔しい。
琴葉「決めた??私、絶対にあいつと友達になる??」
剛太郎「無理そうだけど。」
琴葉「なるったらなる??絶対になる??」
剛太郎「はぁ…」
それから私は毎日大輝君に話しかけた。クラスメート《主に剛太郎》にバカにされたけど、私はめげなかった。だけど彼は私の頑張りなんか知らんぷりして無視しかしてこない。
…一ヶ月それが続くと、彼は学校に来なくなった。なんでも学校に行くのが面倒くさくなったらしい。そこで私にはある疑問が生まれてきた。
琴葉「もしかして…」
琴葉「私のせいで学校が嫌になっちゃったのかなぁ…」
だとしたら私はなんてことをしてしまったのだろう…よく考えると私は大輝君の気持ちなんて考えずに、自分勝手な行動をしてしまっていた。
私があんまりしつこく話しかけるから…彼は学校が嫌いになった…そう考えるといてもたっても居られなくなって。
琴葉「ごめんなさいって言わなくちゃ。」
だって悪い子のままだとお姉ちゃんの特製ミサンガは効かないから…夢が叶わないから…クラスのみんなと友達になれないから…
私は今か今かと先生の話が終わるのを待った。野良犬がいて危ないとかそんなのどっちでもいいから早く終わって…
学校が終わると私はすぐに大輝君の家に向かった。実はストーカーみたいなことを何回かしたので家の場所は大体分かっていた。
大輝君の家に着いたと同時に私はチャイムを鳴らした。大輝君はインターホンごしに私に話しかける。が、
「なにしにきたの?邪魔だから帰って。」
それだけ言って大輝君はインターホンを切ってしまった。
私はどうしたらいいかわからなくなって崩れ落ちる。大粒の涙を流しながら…周りなんかみんな涙に包まれて何も見えない。
…だから後ろから近づいてきていた野良犬に私は気づかなかった。
「グワァン??」
大声で吠えられてやっと気づく。振り向くとそこには私の背より大きなドーベルマンが私を睨みつけていた。
…逃げなきゃ。だけど、私の一度崩れ落ちた足は動かない
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