継承
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を存分に発揮しろ!!! わかったかぁッ!!!」
『イエッサァーッッ!!!!!』
「声が小さいッッ!! もっと全身から吐き出せ!!!」
『イエッサァーッッッッ!!!!!!!』
「よろしい! なお本日の合同訓練において一番の成績を残した者には、この『着替え中にいきなり撮影されて赤面する王様』の秘蔵写真を贈呈する!!」
『うぉぉおおおおおおおおおお!!!!!!!』
おい、ちょっと待て部下ども。どこで手に入れた、その写真。
「なお、写真の提供はユーリ嬢からだ!! 彼女に感謝するように!!!」
『ユーリ!! ユーリ!! ユーリ!!』
う、うむ……なるほど。とりあえずユーリには後でお説教だな……。
一応、士気や団結力の向上のため、などというまともな理由だったら温情は与えるが……もしそれなら今後はせめて許可だけでも聞いてからにするように言い聞かせておこう。方法が何であれ、部下達のやる気が湧くのはむしろありがたい事ではあるが、親しき仲にも礼儀あり、マナーやプライバシーがある事をおろそかにしてはいけない。
話を戻すが、我らアウターヘブン社は守備側、管理局は攻撃側を担当する事になっている。それで早速初めた訳だが、ここで面白かったのは、攻撃側の一番手の部隊が開始直後一分以内に見つかっている点だ。
彼らは物陰に隠れてさえいれば多分見つからないと思い込んでいたので、移動する際に中腰やホフクをしなかった。その結果、足音や服が擦れる音が施設内に響き、守備側は攻撃側の位置を簡単に把握できたのだ。
そこからは見つかった事でゴリ押しでどうにかしようとする攻撃側に対し、守備側は冷静に数と実技、ペイント弾で抑え込む。それであっという間に一番手の部隊は全員制圧され、守備側が勝利数を一つ稼いだ。この結果に対し、これから参加する攻撃側の部隊は失格した彼らの行動から反省するべき点を見出し、今度は自分達も挑んでいく。でもそう簡単にはうまくいかず、時にはデバイスがぶつかる音だけで包囲され、時にはトラップで詰み、時には待ち伏せで捕まっていった。しかし危機を脱した者も中にはおり、そういった者は他の者がたどり着けなかった場所まで進むことが出来て、映像を通してそれを見た時は管理局員たちが「おぉ〜!」と歓声を上げていた。
一方で守備側も警備シフトを変更したりして、同じ対策が通じないように工夫を凝らしている。おかげでそこに人はいないと思っていた攻撃側をうまく出し抜いて、確保に成功していた。そうやって「今度は負けない」と意気込む攻撃側に守備側も受けて立ち、お互いに良い刺激を与え合いながら訓練は進んでいき……、
「む……結局攻撃側が全滅してしまったな。あの様子では訓練中は何があっても手を抜かないと思ってはいたが、少しでも加減させてやるべきだ
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