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リリなのinボクらの太陽サーガ
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は話してないけど会ってはいたな。しかし君みたいな子が王様か……」

「意外か?」

「いやそうじゃなくてさ……王様ってもっとこう、豪華な椅子にふんぞり返って部下にああしろこうしろって命令するイメージがあったんだけど、君達を見てると全然違うと思ってね」

「どこぞの悪徳上司と一緒にされては困る。マザーベースに住む者は全て我の国民であり、王である我は国民を守る責任がある。手柄を立てれば褒美を与え、仲間を助ければ皆で称え、責任を果たせば宴を開く。ここはそういう場所なのだ」

「なんか結構いい環境だなぁ、管理局より待遇良いんじゃないか?」

「我自身はそのつもりでいるし、要望があれば内容次第で改善する気構えでいる」

「おおっ! 本局の上層部に王様の爪の垢でも飲ませてやりたいぜ」

そうやって称賛してくるティーダだが、そもそもここでは糧食などの事に常に気を付けていないと士気に影響が出る上、万全の状態で任務に挑ませてやらないと帰ってこれない可能性も出る。作戦で言うならいわゆる“いのちをだいじに”という指針だ。

さて、休憩時間も終わったのですぐに訓練を再開した。午後は我らが訓練用に建設した模倣軍事基地で行う。そこで守備側は警備に当たり、攻撃側は少人数に分かれて潜入する。基地最深部にあるスイッチを押したら攻撃側の勝利で、攻撃側が全員押せずに発見、制圧されたら守備側の勝利となる。
設定上は“武装蜂起したテロリストが占拠した施設にある核ミサイルの発射を食い止めるために最深部のコントロール装置を破壊する”というものなので、攻撃側は少数での突破力や迅速な行動力が試される。もちろん基地内にはトラップが仕掛けられてるし、魔法で強行突破なんて真似をしたらすぐに見つかってゲームオーバーになるようにしてある。要は目立つ行動をせず見つからないように潜り込んで最深部にたどり着けば良いのだ。

「ざっと見てみたけど、こういう特殊作戦は力だけでやろうとしたら、かえって取り返しのつかない結果を招くから興味深い訓練内容だと思うわ」

「少数、あるいは単独での隠密工作活動は、管理局では執務官以外あまり意識してないからな。正面から戦わずにやり過ごして対処するというのは、部下達にも良い経験となるだろう」

クイントとゼストの言うとおり、管理局のやり方は基本的に正面突破が多いように感じる。でもそれは多くの局員が見える所でそう活動してるからで、ラジエルのような特殊部隊は見えない所で活動するから、対外的にそう感じているだけだと思う。

まぁそれはともかく、管理局員の方はあまりやったことが無い訓練内容に期待半分不安半分といった様子で少々緊張しており、一方でPMCの方はというと……。

「いいかお前ら! 今日は王様達が見てくださっている!! これまでの訓練の成果
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