暁 〜小説投稿サイト〜
ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第45話 結末
[10/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ではなく、モカも、そして 亞愛も包み込んでいた。


 全てから、守る様に。



 アカーシャは叫び続けるが、止まらない。

 アカーシャには、その声は、詠唱は 最早呪詛にすら感じてしまう程だった。永遠に続くかと思えたその詠唱も、―――終わる






――COMPLETE END
 (完全なる終焉)





 
 あの時と同じ超爆発(ビックバン)
 この世の終わり、いや 始まりとも言える。……世界を食いつくそうとする悪魔を、滅する為なのだから。……つまり、世界の破壊と創造の力、だった。
















〜陽海学園〜


 それは、同時系列。

「はあい! 燦ちゃんこの記事ヨロシクね! そ・れ・でー、うんっ! 高校生になったら絶対新聞部に入ってね〜〜♪」

 一生懸命に覚えようとする燦をみて笑い、そう言いながら 猫目先生は学園新聞の作り方を燦に教えていた。

<うん! わたし、がんばるね!>

 燦は笑顔で作業をした。



――確かに、お父さんに会えないのは寂しいし、胸が押しつぶされてしまうかの様に痛い。だけど、それでも お父さんは傍にいる。


 燦は、首から下げた宝石をきゅっ と握り締めた。仄かに暖かさを感じられるその宝石は まるでジャックが燦自身を抱きしめてくれているかの様。……いや、燦にはそう感じる事が出来た。だから、寂しくても、我慢出来たんだ。


 しかし…… 悪夢はやって来る。


 それは、突然だった。首に下げていた何よりも大切な宝石が、突然砕けたのだ。何の前触れもなく。傷一つ無かった筈だった。
 暖かい温もりも、もう消え失せていた。

(!! お お父さん…に貰った石が……!?)

 燦は、それが意味するのは分からなかった。石が壊れた位だ。また、戻ってきた時に、直してもらえばいい。と、必死に考えていたのだが……。

「さ…燦ちゃん??どうしたの」

 燦は涙を流していた。それは、自分でも。……その涙は止められなかったのだった。













〜アルカード体内〜







 アカーシャは、自分自身がどうなっているのかも分からない。

 ただ、判るのは、あの終演の光がアルカードを包んでも。……アルカードは健在だったという悪夢の結果だけだった。限界まで吸い尽くされたジャックの力は、皮肉な事にアルカードの力となって、相殺。あの内側からの大爆発で致命傷に近いダメージこそ与えられたが、その呪われた命を消す事こそ出来なかった。

「…………」

 アカーシャは、自暴自棄になってしまったのかもしれない。
 
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ