暁 〜小説投稿サイト〜
ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第45話 結末
[5/13]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
の怒号と共に、打ち放たれた槍は、無数に纏い一つの巨大な触手に変貌していた本体の中心部に直撃。そして次の瞬間、まるで、爆弾でも放り込んだのか? と思える様な雷撃を含んだ大爆発が起こった。
「(凄い…次元刀が効かなかった触手が……、丸焦げ、更に粉々になって再生も全く……、いや この部分の触手は、死んでる?)」
亞愛は、焼け焦げ、最初の原型すらとどめていない触手をみて戦慄した。
こんな相手を、自分は斬ろうとしたのか? と。だが、今は同じ目的を持った同士。
「あ あなた やっぱり、冥王の。……最後の冥王のジャック・ブロウ、なの?」
亞愛は思わず口に出し聞いた。身に纏うその力は、真祖のそれと変わらない。いや、それ以上にすら感じた。アカーシャの真祖の妖力は、漆黒の闇が溢れてくるイメージ。ジャックのそれは、万物の全てが、彼の元にひれ伏しているかの様に、
この世の全て
(
・・・・・・
)
を従えているかの様な、そんなイメージがしたのだ。
ジャックは、それを聞くと、頷いた。
『隠す意味はもう無いな。隠すつもりも、最初は無かったんだが……。まあ良い。その通りだ』
答えると同時に、触手と一緒に粉々になった足場の内の無事な部分を見つけると、その場に亞愛を下ろした。
『よく訊け、亜愛。この辺りの触手は粗方やった。幾ら不死身のアルカードとは言え、爆ぜて、潰した。もう暫くは復活しない。が、もし復活しても、あの触手に決して捕らわれないように、それだけを集中しろ。そして、近づきすぎるな。 ……オレは、アカーシャの方へいってくる』
全てを伝えたと同時に、返答を待たずに向かおうとした時。
「まって! 私も一緒に……!」
亞愛が最後まで言う前に、振り向いたジャックは、人差し指を亞愛の口元に付けた。
『亞愛…。お前はアカーシャと約束があるだろ……?』
あの
(
・・
)
約束。
それは、ジャックにも聞こえた。それだけは、知らない事実だった。
そして、そのおかげもあって、アカーシャ、亞愛、そして モカ。その全てが自分の中で繋がったのだ。
「そ それは…」
亞愛は、ジャックの言葉に俯いた。確かにあの約束は自分にしか果たす事ができないから。……それは、目の前の男にも無理だから。
『亞愛。アカーシャが言うように、お前は立派な姉だ。目的はあったかもしれない。お前が
人
(
・
)
を憎んでいる理由も、心に触れたから……判る。……だが、それでも この1年は、モカやアカーシャ、朱染で暮らしたこの間は、お前にとって宝のはずだ。 ……モカを、頼んだぞ』
そう言うと、ジャックは今度こそ、返答を待たずに、アカーシャの方へ向かった。
全て、亞愛に託して。
いや、まだ彼は諦めていなか
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ