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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第45話 結末
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かに笑うだけだった。亞愛に対しては。モカに対しては。

「私も…これだけはやりたくなかったけど 仕方ないの…… モカを助けるには他に方法が無いの… お願いしてもいいわね? あなたは立派な《お姉さん》なんだから…」

 アカーシャは、最後に亞愛をもう一度だけ、見つめて、微笑みかけると、再びアルカードの方を向いた。

 先程の彼女からは考えられない程の憎悪と殺気を携えて。



「…お…おかー…さん……?」



 モカは、意識が朦朧としながらも、確かにそこに母がいる。……生きている、無事である母を見て涙を流していた。

「待ってなさいモカ… 私がすぐにそこから助けてあげる」

 アカーシャは、理由があって使えなかった。いや、理由があっても娘である亞愛には使えない力。



 200年ぶりに、真祖の吸血鬼としての、妖力を解放した。



 漆黒の闇が、アカーシャに纏わる。深淵から漆黒の闇が、強力という言葉すら生ぬるいと言える程の妖力を解放し、アルカードを見据えていた時だ。



()が、じゃ無く。私達(・・)が、……だろ? アカーシャ』



「!!?」
 
 突然、背後から声がした。
 間違いなく、気配は感じられなかった。いつ、後ろを取られたのか判らない。だけど、アカーシャは少しも警戒はしなかった。それは、とても懐かしい声。いつ訊いても心地よい声。


 そして、何よりも求めた声。




『遅くなった。アカーシャ。 ……悪い』



 そう、大変な時はいつも支えてくれる。愛する、という事を、絶望しかけていた自分にもまた、愛するという事を教えてくれた相手、《ジャック》だった。

 光を纏わせるすの姿は、アカーシャの対極とも言っていい印象だが、それでも光と闇の融合はより闇を、そして 光を惹きたて、美しさと力強さを増す結果となった。

 アカーシャは、少しだけ笑った。

「ふふ、そうね。……でも以前ほどじゃないから、良いわ。だって……、約束は、守ってくれるから」
『……ああ。破らないさ。もう、二度と、な』

 ジャックも、アカーシャに笑いかけると同時に、アカーシャの隣に立ち あの触手、否 アルカードを睨み、そしてモカを見た。

 あの姿は、見覚えがある。遠い昔に確かに見た。あの幼い少女が あの化物に食い殺されそうになる所を。そして、それを必ず 阻止するつもりだった。……何に変えても。

 ジャックは、アカーシャに。

『……再会を懐かしむのは もう後回しにしたほうが良さそうだ。 ……鬱陶しい周囲の触手は、俺と亞愛が殺る。……アカーシャはモカを助け出せ。それで、いいな亞愛』

 すぐ後ろにいた亞愛に、ジャックは振り返らずに言っ
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