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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第45話 結末
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それは、突然現れた。
いや、《現れた》ではない。突然起こったのだ。
『ッ!!!』
後、ほんの数秒ほどで朱染の城を目視できるであろう位置にまで来ていたジャックは感じ、そして、目にしたのだ。
突然の大地の揺れと、朱染城の位置から伸びる巨大な触手。まだ、見えていないのにも関わらず、空高くにその触手はうねり、伸びていた。
それをジャックは、忘れるはずが無い。
触手
(
あれ
)
がなんなのか、それは肌で感じた。
『アッ…アルカード……! 遅かったか』
元々が最大出力だった筈だが、それ以上の速度を出すことが出来た。
アカーシャ、そして モカの危機を悟ったからこそ、10を超える力を出すことが出来たのだ。
そして、視界に朱染城を捉える事が出来た。
あの巨大な城を、それ以上の巨体を使って、次々と壊していくアルカードの姿をも。
『アカーシャ! モカ! ッ……待っていろ!!』
ジャックの身体は再び光輝いた。それと同時に、空に軌跡を残しながら、瞬時にこの場から姿を消した。
そして、それは殆ど同時刻。
ジャック同様に、朱染城を目指していた者がいた。移動手段は自動車と言う文明の力、だが それでは遅かった様だ。
「ちっ…
奴
(
ジャック
)
の様子が明らかにおかしかった事と、引き取るはずの娘が来ないから嫌な予感はしていたが… まさか このような事に成っているとはな」
その者は、歯軋りしながら朱染城を取り込む触手を睨み付けた。まだ距離はかなりあるのだが、はっきりと見る事が出来たのだ。
「り…理事長……」
自動車を運転していた神父も冷や汗をかきながら車を走らせた。
その後部座席に座っているのは、御子神。触手を睨みつけながら指示をした。
「急げ…! あれは決して眠りから覚ましてはならぬものだ… あれが再び目覚めれば世界が滅びるぞ…!!」
〜朱染城〜
モカの覚醒と同時に、城の地下深くに封じられていたアルカードは目を覚ました。あまりに、タイミングが良すぎた。まるで、モカに反応したかの様に目を覚ましたアルカードは、モカを捕らえたのだ。
『モカぁ!!』
触手でモカを縛り上げていたのを見た亞愛は、急いで助けに行こうとするが、触手は一本では無い。無数に、無限にすら感じられる触手は、大地を潜り、土中移動をして、亞愛の背後から急接近したのだ。
ーー……邪魔者は全て始末する。
まるで、そう言わんばかりに、亞愛の首に巻き付き、噛み付いた。
「あッ……!! し…しまっ……」
亞愛は、モカと同じよう
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