序
ep.001 『廃ビルと不良集団』
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それを銃弾が当たる手前に自分たちの衣服に発動させ一種の防弾チョッキ状態にしたのだ。
「ありがとうね、御臼ちゃん。おかげで助かったわ。」
夢絶が服を払い、ペチャンコになった弾丸を見下ろしながら言う。
「いえいえ。 で、この人達の無力化をお願いします。」
「いやぁ、」
前に出る。少しずつ追い詰めているように歩み寄る。
「ホント、お前らみたいなのがいるから『fortress』の仕事が増えてるんだよ。」
恐れ、慌てた不良の一人が撃つ。今度はしっかりと額を狙って
バンッ!!
「その銃じゃぁ、だめだ。」
夢絶が体の軸さえブラさずに近づいて来る。
銃弾は額にはなく、かといって地面にも転がっていない。
丁度不良の頭蓋骨を掠り、頭の中央に一線を引くように髪の毛を削ぎ取っていっていた。
皮膚を丸ごと剥がれ骨が見えている。
「ア゙アアアアアァァァァァッ、ア゙ァァァァァーーーーーーーーーーーーッ!!!」
頭を押さえながら喉が潰れてしまいそうな声を上げる。
それを見たほかの2人は、今何が起きたかもわからずに降参するような仕草をした。
目線はやられた不良を見ている。
「まあ、何が起こったかは、分からねえよな。」
そして、上に続く元非常階段に向かう。相手の包囲網に突っ込むのを避けるためだ。
その手前、御臼に何やら手錠らしきものを渡していた。
「御臼ちゃん、そいつらの手、縛っといてね。 俺は、上の方の奴らみてくるから。」
「あ、はい。」
御臼は、手錠を受け取り返事と同時に不良たちに手錠をかけだした。
それも、ただの手錠でなく、すぐに外せるのだが、外そうとすると電撃が走り、手錠を付けられた相手が気絶する仕組みになっている。
階段を上る。
どうしても足音が出てしまうコンクリートの階段だ。
上の方からも足音がする。一階と違い、数は10人くらいだろうか。
そして二階に昇り終えると同時に、相手の足音も止んだ。
(出たら即やられるか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。)
そう思った夢絶は二階のフロアに続く扉の前で待機している。
不思議に思ったのは、まだ3階から敵の増援が来ないことだった。階段が壊れている訳でも無いのに、敵は来ない。これがどういう事か、すぐに解かる。
こいつらは、このフロアの奴らで全部なんだな。
能力を使う。
扉に蹴りを入れ、文字通り『吹き飛
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