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魔法少女リリカルなのはINNOCENT ブレイブバトル
DUEL4 バトルロワイアル戦
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よ」
「ん?どうしてだ?」
「どうしてって………」
外から見える店の中には少なからず男性の姿が見える。彼女の付き添いや、妹の相手など進んで入っている者はいなさそうだが、ディアが不思議がっているのは同じ境遇の者が居るのに何を断る理由があると言うことだろう。
「俺、こういった店はちょっと苦手なんだよ………」
過去に義妹に連れられてファンシーショップに何度か訪れた事がある。この店はまだマシだが、以前訪れた店は空間全てをピンクにしており、何か香水のような甘ったるい匂いや、女性客の視線など、気が滅入る事が多かった。何とか根性で耐え切ったものの、それ以来ファンシーショップを見かけると気分が悪くなるようになってしなった。酷い時には吐き気を感じる程だ。
「何?恥ずかしいの?不安だったら手を繋ぐ?」
キリエが面白そうに手を出してくる。こんな時に悪乗りは勘弁してほしい。
「いや、だから別に俺が居なくたって問題は無いだろ?」
「あるよ!誰が買ってくれるの?」
「俺はサイフか!!」
これは不味い。このままじゃアイス以外も色々と買わされてしまう。
「焔、焔!!あれ可愛いですよね!!」
「本当ね………」
「何々!?」
「どれでしょう?」
焔とユーリの声に付き従う様に、俺は皆が視線を離した一瞬の隙を使って駆け出した。
何処に行くのか、何処に向かっているのか分からないまま、取り敢えず逃げる。
「あっ、レイ!!」
「逃げた」
後ろからユーリの気の抜けた声が聞こえたが気にせずひたすら走る。足の速さには自信がある。追いかけてきても追いつかれることは無いはずだ。
「速っ!?」
「人混みもすいすい進むわね………一体何がそうさせているのかしら?」
アミタとキリエの声を最後に、皆の声は完全に聞こえなくなった。それでも逃げ続けた。
「絶対に入らん!!」
「………あれ?ここは?」
疲れ立ち止まるとそこは広いフードコートだった。昼は既に過ぎているので食事をしている人はまばらだが食後にお喋りや、デザートを食べている人でまだ賑わいがある。
「ん?」
そんな中少し外れのベンチに1人寂しそうに座っている赤毛の女の子がいた。歳はユーリと同じくらいか?周りをチラチラと見ながら一生懸命誰かを探している。
「家族と逸れたのかな?」
薄っすらと浮かべる涙を見てそう思う。今日は春休みとあってか人も多く、逸れやすい。
「同じ境遇として見過ごせないか………」
俺はすぐ目の前のアイスクリーム店に向かった………
「うっ、うっ………お姉ちゃん………」
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