account 4 そ、その力は不味い気が……
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レだけ。せいぜい気を付けろ」
悪夢の宣告だった。
助かると思ってたのにも関わらず、だ。まだ、助からない。いや 始まったばかりだと言う事を再認識させられたのだ。
「そ、そんな! お前が、あいつらボコボコにして、強制的に終わらせりゃいいじゃんっ!!」
「そ、そうよ! おねがい!! お家に帰りたいのっっ!!!」
懇願をしてくるが……、あいにく、出来る事と出来ない事がある。というより、彼はするつもりが無い、のかもしれない。
「無理。ゲームそのものをぶっ壊すのは、お前らプレイヤーと運営側の勝負って訳だ。オレは、あいつらからかう程度しか出来ねぇ。つか、できたとしても、やらねぇ」
「えええ!!」
「とーぜんだろ? ……オレぁ 《楽しみに》此処に来たんだ。始まって数分やそこらで終わらすなんて、もったいねぇ真似はしねぇって事」
完全に遊んでいる。
自分たちの生死さえも、遊びの範疇でしか考えていない、という事が判った。
「ふ、ふふ、ふざけるなよぉぉぉぉ!! お、お前のそんなむちゃくちゃなちからがありゃ……」
「そ、そうだぁぁぁ!!! なんとか、なんとかしやがれよぉぉぉ!!!!」
「帰して、帰してよおぉぉぉ!!! し、死にたくないぃぃぃぃ!!!」
他力本願も良い所だと思うが、これは仕方ない。どんな人間であろうと、生死の関わる事態に放り出されて、希望の糸を目の前に垂らされたら……掴むだろう。それも必死に、死に物狂いで。それが、他人を押しのけなければならないのであれば、己の命を優先させる。どんな聖人君子であろうと、それは変わらない。
――どんな世界でも。
「ぁーぁー、うっるせぇなぁ……」
男は、耳の穴に指を突っ込んで、ボリボリと掻いていた。
若干、いらっときていた様だから、これ以上何かを言おうものなら、黙らせ(強制的に)様と思っていた矢先だ。
「ちょ、ちょっと待ってって。皆。落ち着いて」
1人の男が、この場に割って入ってきた。
「今は、この状況の事を考えよう。この人、『やる気無い』って言う前にはっきりと『できない』って言ったんだから。それ以上 何を頼んだって無理だ。……それに、結果的には助けてくれたんだから。この映像、リアルタイムで見られている。……あの異常なマーブルを圧倒したこの人がいてくれたら、少なくとも、命懸けで残ってくれた人達の安心にもつながると思うんだ」
この修羅場に置いて、冷静に考える事ができ、且つそう提案をする。中々出来る様な事ではない。何より、提案した彼はヒシヒシと感じていた。
殺気、というものを、彼から。
「ひゅ〜……♪ なんだ。話の判るヤツ、居るんじゃん。 ま、こんだけ人間が集まりゃ、1人くれーはな
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