一章
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ち、くそめんどくせぇ奴だよ、まったく
能力型・重力。それの使い手、ルーク・ラヴィーナ
俺専用の刺客らしいけどよ、そんな馬鹿みたいな力があるなら他に役立てろってんだ。
「ねぇねぇ」
「あ?」
「なんでゼロは犯罪者なの?」
俺は盛大にため息をついて、破壊の闇をぶっ飛ばした。いつもこうだ。この天然ど阿呆は
「てめぇで勝手に調べろ」
「そーゆーのは得意じゃない」
「知るか」
「そんなこと言うなって。減るもんじゃないでしょ?」
「黙らねぇと声帯ぶち切るぞ!」
「んー。それは困る」
こんな呑気なこと言いながら、当たれば体が粉々になるようなもんを飛ばしてくるんだから、ほんとたちが悪い。俺の破壊をぼんやりとした顔で避けやがって……。
遠距離は不利。武器は役に立たないし、重力の塊のまとになるだけだ。俺の破壊には制限がある。あいつみたいに撃ちたいだけ撃つわけにはいかない。でも接近戦であれを避けれるかどうか……。まぁいい。しのぎ合いも終わりだ。
夜が明ける
「おい、ルーク。時間だ。終いにするぞ」
「えー……」
「3日は追うなよ。たまには俺にも休ませろ」
「んー。おれはいいけど、軍はわかんないよ?」
「お前が来ねえだけでいい。だいぶ楽だ」
「そっか。わかった」
…………いや、軍の人間だろ。おまえ
わかったって言うか?
「じゃ、また。ゼロ」
「出来ることなら二度と会いたくねぇよ」
俺の破壊が右腕に渦巻き、やつの重力も手のひらの上で巨大化していく。空気がなり、波が俺らを中心に騒ぎ、ビリビリと威圧感がほとばしる
こいつは嫌いだが、この感覚を作れるのはこのバカだけだろう。ぞっとするほど体が煮え立つ感覚を
「養生してくれー」
今までの疲労と傷の8割がお前のせいだっての
力と力がぶつかる。人を超えた力のぶつかり合いは海を荒立たせ、空から雲を消し去った。俺も衝撃に飛ばされ、ルークも波に乗るように衝撃に身を委ねて消えた。
まぁ俺には翼があるから、あんなアホみたいに飛ばされることもねぇし、なんならこの力にのって逃げることもできる。
ったく、毎夜毎夜こうだ。
付近の島に入り、森のなかに身を隠した。邪魔でしかもボロボロになった不要な翼は消して森を歩く。今夜も町のなかで寝るのは難しそうだ
「……で?いつまで隠れてるつもりだ」
「そんな眼で睨むなゼロよ。余裕のない証拠ぞ?」
「余裕がねぇのはどっちだよ。いつまでも俺に付きまとうことしかできねぇのか?どうせ付きまとうなら盾にでもなれ」
闇のなかから姿を現したのは、青白い肌に長い銀髪、細い体に赤い目を
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