第23話 昔の一時
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
。どっからどう見ても素晴らしい思い出じゃない」
「それはお前だけだ」
「むー…だったら私が久しぶりにゼロの髪を三つ編みにしてあげるよ!私のメンテナンスは終わったけど、ゼロはまだ終わってないしね〜。ゼロ…覚悟!!」
「なっ!?止めろ!!」
容赦なくゼロの髪を弄り始めるルイン。
何とかゼロも抵抗するが、メンテナンスがまだ終わっていないゼロと終わっているルインとでは、出せる力に差がある。
「…………」
唖然として、ゼロとルインの喧嘩(と言う名のじゃれあい)を見つめているシエル。
と言うか出会ってからかなり経つが、このように焦った表情のゼロは初めて見た。
「シエルお姉ちゃん?ゼロとルインお姉ちゃん、遊んでるの?」
メンテナンスルームでの騒ぎが気になり、アルエットが中に入ってみると、ゼロの髪を三つ編みにしようとしてるルインとそれに抵抗しているゼロの姿があった。
「あ、アルエットちゃん。今ね、ゼロの髪を三つ編みにしてるんだけど、一緒にやらない?」
アルエットの入室に気付いたルインが、アルエットをゼロの髪弄りに誘う。
「え?いいの?」
「私が許すよ。さあ、アルエットちゃん。ゼロの髪を編んで」
「おい、止めろ」
「シエルお姉ちゃん。シエルお姉ちゃんも一緒にやろう?」
「え?…そうねえ…私もゼロの髪に触ってみたいなあって思ってたのよ。」
アルエットに誘われて、今まで見ていただけのシエルも誘いに乗った。
「……………」
ルイン、アルエット、シエルがゼロの髪に触れる。
抵抗する気も失せたゼロは深い溜め息を吐いた。
「うわあ、ゼロってば相変わらずサラサラだよね。そう思わないアルエットちゃん?」
「うん、綺麗で凄くサラサラ」
「どんなミッションの後でも全く痛まないし、きっとゼロを造った人は凄く気を使っていたのかもしれないわ。」
「(どうしてこうなった……)」
何となくだが、今はここにいない親友の苦笑が聞こえた気がした。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ