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圏内事件 後半
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キ、よく襲われるってわかったな」

「勘だったけど一応な」

 そう言うとキリトは、無茶苦茶なといって苦笑いをする。アスナはキリトに結婚と言う意外なことを聞いていたが気にしないで置こう。

「ねえ、ゲツガ君」

 ユキが話しかけてきたのでユキを見る。

「も、もしさ。好きな人が出来たとするじゃない。その時さ、その気持ちをどうすればいいと思う?」

「俺に聞くか?まあ、俺の場合はその気持ちを素直に伝えるな。伝えないまま終わるのは、どうも気が治まらないからな」

「そうなんだ。私、この気持ち言えるかな?」

 最後のほうは小さかったので聞こえなかったが、とりあえず納得したと思う。改めて墓を見ると一人の女性がいた。その女性はグリセルダだろう。彼女に向かって誓うように言う。

「俺はこの世界から必ず、脱出してみせる。まだたくさんの人が残ってるうちに」

 そう言うとユキにも見えてるのかユキも言う。

「私は、この世界から絶対に生きて出ます。だから、それまで待っててください」

「あなたの意思は、……俺たちが確かに引き継ぐよ」

「だからそれまで見守っていてください、グリセルダさん」

 そう言うと優しく微笑んで消えていった。それは幻覚か、バグかわからなかったがどうでもよかった。

「よし、帰るか」

 ゲツガはそう言って街のほうに歩きだす。

「今の層は今週中に突破したいわね」

 アスナがそう言うとゲツガはニヤッとして言う。

「それがもう昨日のうちに、最後の階層に昇る階段見つけたんだよね」

「ゲツガ君は仕事が速くて助かるわね。一昨日、昼寝をしていた誰かさんと違って」

 アスナがそう言うとキリトに視線を向ける。

「そう言った人のほうが俺とユキよりも昼寝をしたけどな」

「もう、キリト君!!アスナにそんなこと言わないの!アスナは攻略に根詰めすぎて寝てないんだから!」

「はいはい」

 そしてゲツガたちはまた、前線へと戻っていくのであった。
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