圏内事件 後半
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ブラックの肩を叩く。
「確かにこいつの言うとうりだぜ。お前等がいくら攻略組でも俺ら三人を相手に出来るのか?」
「そうだよ、ゲツガ君。いくら私たちでもあの三人は……」
ユキが小刻みに震えながら言ってくる。それに大丈夫と言って、ゲツガは懐から転移結晶よりも色の濃い回廊結晶を三つ取り出す。
「今の俺じゃ無理だろうな。あれを使えば別なんだが使いたくないからこいつを使う。ここに牢獄行きの片道切符が三枚。俺はお前等三人が近づいてきたら、投げ飛ばして入れる自信がある。それに出来なくても援軍が来るぜ」
そう言うと後ろから黒い馬を走らせてくる一人の剣士がいた。黒い馬が後ろ足だけで立つと背中に乗っていた剣士は落ちて尻餅をつく。
「イテッ!」
「カッコよく登場できないのかよ。キリト」
そう言って後ろにいる人物に声をかけた。キリトは、うるさいと言ってゲツガの横まで来る。
「よう、PoH(プー)。久しぶりだな。相変わらず趣味の悪い格好してんな」
「貴様だけには言われたくねえよ」
そして、キリトは剣を抜く。それに続き、ゲツガが言った。
「こいつが来たって言うことは、もうすぐ他の援軍が来るはずだ。さすがにお前らでも攻略組三十人相手は無理だろ」
「……Suck」
PoH(プー)はそう言って後退する。その後、指を鳴らしと他の二人が数メートル下がった。
そして《友切包丁》をゲツガたちに向けて言う。
「……《黒の剣士》、《ホワイトバレット》。貴様らだけはいつか必ず地面に這いつくばらせてやる。大事な仲間の血の海でごろごろ無様に転がせてやるから、期待しといてくれ」
「なら、俺はお前が牢獄にぶち込まれたときは、お前の頭を掴んで雑巾みたいに壁に擦り付けてやるよ」
その言うと、PoHは薄気味悪い笑い声を上げて武器を直し、そのまま二人を連れて森の中に入っていく。その時にザザがこちらを振り向き言う。
「カッコつけどもが。次はオレが、馬でお前等を、追い回してやるからな」
「……なら、頑張って練習しろよ。見た目ほど簡単じゃないぜ」
キリトがそう言うと、ザザはしゅうっと低い呼吸音だけ漏らして、仲間を追って消えた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
その後、グリムロックを連れたアスナと合流した。そして、キリトの推理をぶつけるがグリムロックの正論のようなことを言ってキリトを黙らせる。キリトの推理が敗れたが、ヨルコと言う女性プレイヤーによって何とかグリムロックの目論見を看破して圏内事件が終わった。グリムロックが元黄金林檎のプレイヤーたちに連れて行かれた後、ゲツガたちはまだその場に残っていた。
「しかし、ゲツガにユ
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