圏内事件 後半
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ってこと!?」
「俺はそう思う。詳しくは分からないけどな」
「そっかー……死んでないのね……よかったー」
ユキはカインズが死んでないことに気付くとゲツガの横に来て腰をストンと落とす。そして、どうも腑に落ちない感覚に襲われる。
「なんか嫌な予感がするんだが……」
「どうしたの?」
「なんて言うんだろ?勘なんだがシュミットたちに何か嫌なことが起きそうなんだ」
「勘?」
ユキは首をかしげた。
「ユキ、とりあえず二人目の死人、いや、実際は死んでないと思うから嘘吐きの居場所を調べてくれ」
そう言うとユキはウインドウを開き、調べてくれた。
「あ、今十九層の少し行った小さい丘にいる」
「そうか」
そう言って立ち上がる。
「どうしたの、ゲツガ君?」
「ちょっくら、行ってくるわ」
そう言って転移結晶を取り出す。そして、《ラーベルグ》に向かった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ラーベルグに着くと、素早く厩舎に向かう。すぐ後にユキが入ってきた。
「どうしていきなり、転移したの!!行くなら私もついていくのに!!」
「悪かったよ。着いて来るなとは言わないが、多分危険かもしれないから俺の前には出るなよ」
そう言って一匹の白い馬を借りる。素早く外に出て馬に乗る。後ろにユキを乗せて、小さい丘に向かう。
十分ほどで着いたが、六人の人物がいた。一人はシュミット、二人はユキが言ってたカインズとヨルコだろう。この三人までならいい。残りの三人が危険だ。殺人ギルド、《笑う棺桶(ラフィン・コフィン)》の幹部、ジョニーブラック、ザザ、PoH(プー)だ。よりにもよってこいつ等かよ、心の中で毒づき馬を止めて下りる。その後ユキも降りて後ろに引っ付いてくる。
「初めましてだな、ラフコフのジョニーブラック、ザザ、PoH(プー)」
「誰ですか、ヘッド?」
ジョニーブラックがこちらを睨みながらPoH(プー)に言う。
「後ろの女がKobの姫騎士だ。もう一人はホワイトバレット、筋力極一極の脳筋野朗だ」
それを聞いたジョニーブラックとザザは腹を抱えて笑う。
「うるせえよ、殺人者。精神病質のPoH(プー)についてるオマケに興味はねえよ」
するとザザとジョニーブラックは笑うのをやめ、頭陀袋の穴と髑髏の仮面から物凄い殺意を混ぜた視線を送ってくる。
「調子こいてんじゃねえぞ!!おまえどういう状況か分かってんのか!!」
ジョニーブラックは、不良の真似事みたいな口調で叫ぶ。するとジョニーブラックの後ろにいたPoH(プー)は持っていた武器《友切包丁》の腹でジョニー
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