第十八話「知らぬが仏?」※修正
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っちゃうけど、また休みの日に遊びに行くからさ?」
「うん……泣いてないよ? 平気……でも、やっぱり寂しいな? ヘヘッ」
「大丈夫、今の学校を卒業したら必ず比奈のところへ帰ってくるから?」
あのとき、果たせなかった彼女の願いを叶えるために……
「やっと、名前で呼んでくれたね?」
「ああ……改めてだけど、久しぶりだな? 比奈……」
「うんっ! ……ぐすっ」
しかし、やはり比奈は泣いてしまった。
「泣くなって? 喜ぶところだろ?」
一夏が、泣きじゃくる比奈の頭を撫でて泣き止まそうとするが、泣いてばかりだ。
「だって……だって……」
「あら、こんな所に居たの?」
と、背後から雪子が現れる。きっと、境内から聞こえた声を頼りに後を付けてきたのだろう。
「雪子おばさん……?」
一夏が彼女の声に振り向いた。
「何となくだけど……思いだした? 一夏君」
「ええ……この場所での思い出は」
「そう、本当によかったわ。比奈ちゃんの事を少しだけでも思いだしてくれて」
「けど……まだ、ハッキリとまでは……」
「少しずつでいいかわ。だんだんと思いだしていきましょう?」
「はい……」
そうだ。焦る必要はない……少しずつでもいいから比奈と過ごした思い出の記憶を思いだしていこう。
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