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ソードアート・オンライン -旋律の奏者-
アインクラッド編
平穏な日々
紅色との日 01
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上『お話』をするだろう人が目に浮かぶので却下。 代替案として、夜をメインに狩りをすることを昨日の内に決めておいた。
 夜に街を出て、昼に戻り、また夜に出る。 そのサイクルでいた方が何かと面倒も減るので一石二鳥だろう。

 そんな方針を決めた翌日。 こちらの思惑を察しているのかいないのか微妙な男が家を訪ねてきたのだ。 歓迎できなくても仕方がないだろう。

 「で、何の用かな? 僕たちに干渉しないって言うKoBのルールを決めたのはあなただったはずだけど?」
 「いや、今の私はKoB団長としてではなく、君の友人としてきたのだ」
 「ものは言いようだね。 まったく……」

 はあ、と、これ見よがしにため息を吐くけど、当の本人はどこ吹く風。 心情の察しにくい微笑と金属質の瞳は一分たりとも揺らがない。

 「とりあえず立ち話もなんだから入れば? 何か用があるんでしょ?」
 「ふむ、それではお邪魔しよう」

 遠慮するでもなく聖騎士様は頷いた。









 このいけ好かない聖騎士様との付き合いは、意外なことに結構長い。
 ヒースクリフに初めて会ったのは攻略がまだ10層にも到達していない頃だから、かれこれ2年近い付き合いになる。 もっとも、そんなに頻繁に顔を合わせていたわけではないので、決して親しい間柄とは言えないだろう。
 それでもこの男は僕に並々ならぬ興味を抱いているようで、ふとした拍子に僕の前に現れる。 まさに今日のように。
 会うたびにギルドへの勧誘(出会った当初はパーティーの誘いだった)をされるので、僕としてはあまり好きになれない。 と言うか、どうやら僕のリアルを詳しく知っているらしいので、やっぱり好きになれない。 別に嫌いではないけど。

 「さて、早速で悪いが本題に入らせてもらおう」

 僕が淹れたコーヒーに口をつけてから、団長さんはそう切り出した。
 SAO最強ギルドの団長ともなれば忙しいのだろう。 ギルドに所属していない僕にはなんとも言えないところではあるけど、早々に話しが進むのは僕としてもありがたいので、コクリと頷いて先を促す。

 「まずは74層ボス攻略おめでとう。 軍のプレイヤーを守りながら、たった10人で討伐してしまうとは驚いたよ。 しかし、喜んでばかりもいられないようだ」
 「だね。 ボス戦の難易度が急激に上昇してたし、ボス部屋の結晶無効化空間化は相当厄介だよ。 次からはあれがデフォルトになるのかな?」
 「問われても明確な答えを出せないが、おそらくはそうなるだろう。 それを見越した上で今後の対策を立てる必要がある」
 「……用件は察したけど一応聞いておくよ。 具体的な対策はあるの?」
 「血盟騎士団に入ってはくれないか?」
 「やだ」

 何度となく繰り返
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