風紀委員の職務
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「これは【特定の相手】にしか効かないから」
――特定の相手?
何だか意味深な発言だ。その言葉が意味するものを汲み取れず、姫羅は眉を寄せる。
「あの、ミオくん」
「……レイだから」
「れ、澪くん。特定の相手ってどういう意味?」
この武器には個人識別機能でも搭載されているのだろうか。
先程投げ捨てた鞭を拾い、じっと眺める。
特に変わったところは無いと思うけど、と考える姫羅の思案を無視して、澪は理事長室に備え付けられたソファから飛び降りる。
理事長から受け取った短刀の刃を仕舞いこみ、制服の内ポケットに隠すと理事長に向き直った。
「姉を【月の寮】に送り届けなきゃいけないので、俺は先に行きます」
「え?」
「ああ、それなら」
まだ答えを聞いてない、と訴えようとした姫羅と理事長の声が同時に澪に向く。
理事長は目線だけを姫羅に向けると、微笑みながらこう告げた。
「ついでだし、風紀委員の職務。二人一緒に頑張って来なさい」
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