第九話 再び、ヴァリエール家へ
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した」
「喜んでもらえて嬉しいよ」
二人は『あははうふふ』と、笑いあう。
そうしていると、カトレアの陰でルイズがジッと、マクシミリアンを見ていることに気付いた。
「ルイズに挨拶したいから、ちょっと失礼するよ」
マクシミリアンは片膝をついてカトレアにしがみついているルイズと同じ高さの目線になる。
「始めましてルイズ、僕はマクシミリアン。これから仲良くさせてもらって良いかな?」
にこやかに挨拶する。
一方、ルイズはジッと見つめながら、うーうー唸ってカトレアの側から動こうとしない。
(まだ、2歳だし仕方ないかな)
マクシミリアンはルイズの頭を撫で、手を差し出した。
「握手してもらっても良いかな?」
「ルイズ、マクシミリアンさまにご挨拶を・・・ね?」
カトレアはルイズに、優しく挨拶するように促した。
ルイズはマクシミリアンとカトレアを交互に見ると、おずおずとカトレアから離れ、差し出されたマクシミリアンの手をペタペタと触った。
マクシミリアンはルイズに受け入れられた事に、思わず胸をなでおろす。
「よろしくね、ルイズ」
ルイズの小さな手を握りなおし握手した。
にへらと、笑うルイズ。鼻水を垂らしていた為、ハンカチで拭いてやった。
「ちょっ!? ルイズ! 申し訳ございません殿下!」
「まっ、ルイズったら。はしたないわ」
エレオノールは頭を抱えながら、カトレアは少し困ったように言う。
「まぁまぁ、まだ2歳なんですし・・・」
マクシミリアンがフォローを入れて、この場は収まった。
(何はともあれ、ルイズに受け入れてもらえたようだ)
ホッと、胸を撫で下ろした。
・・・・・・
ルイズたちは去って、部屋には二人と動物たちだけが残った。
「それにしてもカトレア、動物がまた増えたみたいだね」
以前、会ってから5年近く経っているとは言え、カトレアの部屋はまるで動物園のようだった。
「怪我をして動けなくなったり、群れからはぐれてしまったりと、そう言った子たちを引き取ってたらこんなに多くなってしまって。でも、毎日が賑やかで、とっても楽しいですわ」
カトレアは、ポンと手を合わせてにっこりと笑った。
「そうなんだ。いつもながらカトレアは優しいなぁ」
ほんわかな雰囲気で二人とも笑顔になる。それに釣られて動物たちが騒ぎ出した。
「みんな、マクシミリアンさまを歓迎しているんですわ」
わんにゃんぶーと、騒ぐ動物たち。
マクシミリアンは一頭づつ、頭を撫でてやった。
「動物たちにも気に入ってもらえたようだ」
ちょっとおどけて言うと、カトレアは口に手を当てて笑った。
その後、二人は数年ぶりの再会を喜びな
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