シリルvs.レオン
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だか満足した様子のレオン。あいつそんなに当たらなかったのが悔しかったのか?それとも魔法をぶつけると何かいいことでもあるのか?聞いてみようかな。
「魔法が当たると何か特別なことでも起きるの?」
「?いや?なんで?」
俺の質問に「何聞いてるんだろうこの人」的な表情でこっちを見てくる。
「だって当たっただけで満足みたいな顔してるから」
「そりゃあ嬉しいでしょ?当たらなかったものが当たるようになったんだから」
なるほど・・・レオンはバトルの中で成長できていることに嬉しくなっているのか。よく考えるとそうかも。レオンは小さい頃に周りからバカにされてきたって言ってたから、ちょっとでもできなかったことができるようになると嬉しく感じるのが他人より大きいんだ。
でも、他にも評議院の議長さんと魔法学校の校長先生のせいで『自分はダメな子』と勘違いしているところがあるようにも思う。レオンのこのパワーとスピードがあれば、誰が相手であろうと何度か攻撃してるうちに当てることはできると思う。例えそれがエルザさんやラクサスさん・・・もしかしたらジュラさんであっても。
彼はそれに気づいていない。レオンは自分の力を過小評価しすぎているんだ。もっと自信を持っていいのに。
「レオンさぁ・・・」
「ん?」
「もっと自分に自信持っていいと思うよ」
俺が何を言っているのかわからずレオンはただ立ち尽くし、その言葉を咀嚼しているように見える。これってちゃんと伝わってるのかな?
「意味わかる?」
「うん。わかんない」
1度うなずいた後に首を振られたためにズッコケてしまう。わからないならうなずくな!!最初から首振れ!!首!!
「レオンは!!すっごく力があるの!!だから魔法当たっただけで喜んでちゃダメだよ!!」
ストレートに俺の思ったことを伝えてみる。すると彼は少し気恥ずかしそうに頬をポリポリと掻く。
「買い被んないでよ。俺は弱い。だけど・・・」
視線を下げていたレオンが俺の方を真っ直ぐ見据える。
「シリルにそう言ってもらえると、なんか嬉しいわ」
大きく表情が変わるわけではないが、レオンは確かに微笑んでいた。これが彼の自信に繋がればきっともっと強く・・・ん?
「なったらダメじゃん!!」
今考えたらレオンを元気付けたらダメじゃん!!今あいつと俺は真剣勝負してる上に、この戦いは絶対に負けられないんだよ!?なのに褒めて自信持たせたら力がもっとはね上がるかもしれないじゃん!!ただでさえ厳しい状況なのに!!
「どうしたの?シリル」
「大丈夫・・・ちょっと自分のしたミスに気付いただけだから」
「??」
と・・・とりあえず落ち着こう。もうやってしまったことはどうしようもないから。気持ちを切り換えてレオン
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ