25話 Have a break 1.8
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球との懸け橋にならないと世界復興など夢物語だ」
「そのために君が用意してくれた道だろう、カイ」
シャアがそうカイに言うと、カイは鼻を鳴らして腕を組んだ。
「そうだ。オレの苦労を無に帰すなよ赤いの」
「了解だ。ラルは良くやってくれるさ。遅れることなくゼナ派に接触するよ」
「じゃあ急ぐぞシャア。君はニューヤークへすぐ戻れ」
シャアはカイが少し焦り気味な様子を見て、質問した。
「どうしたのだカイ?」
「・・・ゼナ派がギレン派に押されつつあるらしい。事情は不明だが、あの均衡が崩れるのはまずい」
カイの回答にシャアは深刻な顔をして頷いた。そしてアムロとベルトーチカに別れを告げた。
「と、言うことらしい。これで失礼するよ」
「ああ、シャア。気を付けてな」
「そちらも壮健でな」
シャアとナナイはその場を立ち、ラウンジを後にしていった。その変わりカイとミハルがシャアの座っていた席に代わりに着いた。
カイはミハルに頼み、飲み物を買い出しに向かわせた。
カイは携帯用灰皿を出して、その場で一服し始めた。
「ふう〜。ごたつきを取り持つ、我が身を削りに削る仕事の何という切なさか・・・」
カイの一服のリラックス状態から出た愚痴にアムロが苦笑した。
「・・・フッ」
「何がおかしい?」
「いや済まない。カイは良くやっているよ。オレは戦場でしか役に立たない。カイやシャアの様に、戦場以外で活躍できる、そんな才能がない自分が恨めしく思う。自分はこんなに役立たずだったとは・・・」
「いや、アムロは・・・アムロがいてくれたから今の様な陣容になったんだ。それは確信できる。傍にいるミハルにしろ、あの時、グレイファントムに乗り合わせていた、生き残ることが出来たことで今がある。それが叶ったのもアムロ、お前のお蔭だ」
カイはアムロを褒めていた。アムロはまた笑みを浮かべてた。
「なんといい仲間に恵まれたものだオレは。この時代に生きていることを誇りに思うよ」
ベルトーチカはアムロを見て微笑み、ミハルも笑い、カイも鼻頭を指で軽くかきながら笑っていた。
「酷い時代だが、一貫してある目標に向かっている。その同志とやり遂げること程、充実することはないな」
それからアムロとカイは情報交換をし合いながら、ベルトーチカとミハルとを交え、談笑していった。
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