18.謝罪と懇願
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硬質だが優しい輝きで、私を迎え入れた。周囲に音がないため、キラキラという星の瞬きの音が聞こえてくるようだった。
彼が私に見せたいと言っていた理由が、今分かった。私は、あの日の鎮守府よりも美しい輝きを放つものを知らなかった。そして彼よりも優しい存在はないと思っていた。だが、それはここにあった。あの日の鎮守府よりも美しく、あの日の彼のように優しい存在がここにあった。
この星空は彼に似ていた。硬質でも優しい輝きを放つこの星空は、あの日見たガラス細工のように美しい彼とそっくりだった。だから彼は、私にこの星空を私に見せたかったのだ。だから彼は私と一緒に、この星空を見たかったのだ。自分によく似た星空を彼は私に見せたかったのだ。私はここに来て、この星空を実際に見て、やっとそれが理解出来た。
――こっちだよ。
お姉様ー! こっちですよー!!
こちらです。お姉様。
花火の時にも聞こえた声が、今また聞こえた。直感で理解した。今度は空耳なんかじゃない。あの3人がいる。あの3人に逢える。
私は、導かれるように楠の木の木陰を見た。そこには、見慣れていたはずの、だけど見ただけで胸が一杯になり、喜びで涙が溢れる姿があった。
「あ……ああ……」
木陰には、比叡、榛名、そして彼がいた。
「比叡……榛名ぁ……テートク……!!」
私は楠の木の木陰に向かった。最初は力なく少しずつ、しかし木陰に近づくことで3人の姿が鮮明になるにつれ、足早に、そして最後には走って3人の元に向かった。3人は、優しい笑顔で私を見守ってくれた。
「比叡!! 榛名!! 逢いたかったデース!!」
楠の木の木陰まで来た時、私はこらえきれず比叡と榛名を抱きしめた。
「比叡! 榛名!!」
二人も笑顔で私を抱きしめてくれた。二人の感触が確かにある。この暖かさはよく覚えている。
『うほぉおおい!! お姉様ぁあああ!!』
『もー…比叡は甘えん坊さんデース……』
比叡はよく何かにつけ、私に甘えて抱きついてきた。まさにその時に比叡から感じたぬくもりを、今私は感じている。
『ワタシの妹は健気でとてもかわいいデース!!!』
『お、お姉様…榛名、呼吸出来なくてちょっと苦しいです……』
私は、いつも健気に振る舞う榛名が愛おしくて、よく榛名に抱きついていた。その時に榛名から感じたぬくもりを、今も私は感じていた。
間違いない。今笑顔で私を抱きしめてくれている二人は、比叡と榛名だった。
「逢いたかったデス比叡……逢いたかったデス榛名……」
私は、二人から一度離れて顔を見た。二人ともいつもの笑顔をしていた。自分の喉がギュッと押しつぶされ、声が震えた。今声を出せば、私は確実に心のタガが外れて泣いてしまう
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