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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
本編
八話〜ホテル・アグスタ
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声をかけるのをためらうほどに沈んでいる。
特にティアナの落ち込みは異常だ。


「そ、それじゃ私はヴィータ副隊長と行くね。いきましょう、副隊長」
「お、おう……」


(何があった?)
(ランスさんに独断先行するようなやつは引っ込めって……)
(そうか……)


これは相当きつく言われたな、今回はあたしは叱らねえでやるか。



にしてもあいつが怒るとは意外だ………



side ティアナ



ミスをした。それが自分の独断先行によるものだとは理解している。


だとしても、だ。兄さんが私に残してくれたもの。それが無駄なものではない、と証明したかった。



「私は………私は!」



兄さんの夢。かなえられなかった夢。それをかなえるために。くじけても進み続けてきた。


でも…………




side はやて



外の事の報告を受ける。



「そうか……でも、味方に被害も出てへんし、任務も順調。今回はよしとしようか」
「近隣の部隊にもあの召喚士の行方を追ってもらってます。逃走ルートくらいはつかめるといいんですが……」
「了解。とりあえずあとは帰ってからや。それじゃまたあとで」



にしても召喚士か……また厄介なのが出てきたもんや。


「ふぅ………」


一息ついた、そんな時だった。


(マスター、何者かがこちらに近づいている)


隣にいる士郎からの念話。だが………


(アレは………敵やないで、士郎)



その人物がこちらに来る。



「お嬢さん、こんなところで何を?オークションはもう始まっていますよ?」
「お気遣いありがとうございます。でも今はお仕事中ですので。どこかのお気楽査察官と違って忙しいんですわ」
「そうですか………」
「ふふふ…………えいやっ!」


その人物、ヴェロッサ・アコース査察官にパンチする。
と、向こうもこちらの頭を撫でてくる。


「こんなところで何してるんです?アコース査察官。またサボってるんと違いますか?」
「おいおいひどいな、これでも仕事中だよ。久しぶりだね、はやて」
「ほんと、久しぶりやね、ロッサ」
「で、こちらの方は?」


そこにいたのは今のやり取りを見て唖然とする士郎が。



「私は衛宮士郎という。機動六課で「私の執事をしている男や。」………」
「執事?」
「いや、私は……」
「冗談やって、士郎。ロッサも本気にせんといてや」
「冗談か……で、本当は?」
「フォワード部隊と食堂で働いてる私の部下。カリムから聞いてへん?」
「ああ………君がそうなのか」
「ロッサはカリムの弟なんよ」

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