17.私の罪
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その子を全力で排除するつもりだった。砲塔にはすでに三式弾と徹甲弾を装填して、いつでも撃てるように準備してある。
「金剛お姉様ー!!」
出港しようとした私たちの背後から比叡の声が聞こえた。
「比叡?」
「私も行きます! 私は、どこまでも金剛お姉様とともにあります!!」
「わかったネ比叡」
私と榛名、比叡は海面にたった。この鎮守府に戻るときは、霧島と青葉という大破判定の二人がいたから最大船速を出すことが出来なかった。しかし今は違う。中破判定ではあるが、まだ最大船速を出せるだけのダメージで済んでいる3人なら、今なら敵艦隊を奇襲出来る。
「やめるクマ!! 3人とも戻るクマ!!」
「榛名!! 戻って!! お姉様がたも!! 相手は鎮守府を短時間でここまで破壊した艦隊です! ましてやお姉様たちは中破判定…勝ち目はありません!!」
球磨が霧島をつれて再度私たちに思いとどまらせようとしてきた。そんなことで、私たちの怒りが収まるはずはない。私は砲塔を球磨と霧島に向けた。
「次、ワタシたちを止めようとしたら撃ちマス」
「金剛お姉様……そこまでして……」
「傷を負ってる自分の妹になんてことをするクマ!!」
「黙ってれば撃ちまセン」
榛名の準備が整い、比叡も海面にたった。
「お姉様…行けます」
「オーケー。二人とも補給は大丈夫デスか?」
「大丈夫ですお姉様」
「行きましょう……提督の仇討ちに……」
「イエス。テートクを奪ったことを、後悔させマス」
私達3人は、最大船速で港から離れた。背後で球磨がなにか叫んでいたが、そんなことはどうでもよかった。彼の仇を討つ。どんな手段を使ってでも、敵艦隊に、私から彼を奪ったことを後悔させる。絶対に殲滅する。そのことしか頭になかった。
しばらく水面を走ったところで、伊勢が言っていた小島が見えた。なるほど。確かに小島の影に数隻の深海棲艦が輪形陣を展開しているのが見える。相手はまだこちらに気付いてないようだ。どうやら敵旗艦は輪形陣の中央にいる戦艦レ級。何度かやりあったことがあるが、倒せない相手ではない。
「見つけたヨ……」
「提督の仇……」
「比叡……援護をお願いネ……」
「……お姉様、やはり戻りましょう。これは予想以上の戦力差です。榛名もよく考えて」
ここまできて比叡は怖気づいたか。いや怖気づくのは構わない。手伝わないというなら手伝わなくて結構だ。だが私を止めることは、いくら比叡といえど許さない。
「だったら比叡はここで黙って見てればいいデス」
「金剛お姉様……」
「榛名は行きます」
「オーケー。行くヨ榛名」
「はい。お姉様」
もう比叡はいい。ここで見ていればいい。愛する人の仇が目の前にいて、何も出来ないまま指を咥え
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