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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第493話】
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「……うん。 ヒルト、気をつけてね」

「すまない……この程度の怪我で離脱するのは心苦しいが……」

「いや、ラウラはどう見ても重傷一歩手前だろ。 シャルだって火傷が酷い、二人ともその傷が残れば色々と嫌だろ?」


 ヒルト自身は傷が残ろうとも彼女達は彼女達で変わる事はない、だけど世間で見れば傷が目立つ代表候補生を中傷する事もあるかもしれないと思った。


「じゃあ俺は行くから――」

「あ、ひ、ヒルト!」


 飛び立とうとするヒルトを呼び止めたシャル、何事かと思い、振り向いた。


「……無茶だけはしないでね? 僕もラウラも、ヒルトが来てくれたのはスゴく嬉しいけど……君は、気付いたら一人で何でも背負おうとするから」

「……そうだな、無茶だけはしないようにするさ。 サンキューな、シャル」


 柔らかな笑みを浮かべたヒルトに、シャルも微笑む、一方のラウラはそんなシャルロットを羨ましく見ていた。

 私じゃ、そんな風に言えない、シャルロットのその性格が羨ましい――と。

 ヒルトもそんなラウラに気付く――だが、声をかけることはしなかった。

 そして、ヒルトは小さく頷くとまた大空へと飛び立っていった――一方。


「あぎゃ、後退信号が出たか……」

『……チィッ……!』


 手負いのガーディアンである有坂陽人の相手をしていたカーマイン、黒夜叉は襲撃者との激しい激戦とカーマインによる足止めによって損傷は著しかった。


「……手負いのてめぇを倒しても、俺様は満足しねぇ。 次に対する時までに、その機体を万全にしときな」


 一瞥し、その場を離脱しようとするカーマインに、有坂陽人は――。


『……今回の襲撃も、お前ら亡国機業が――』

「あぎゃ? ――けっ、亡国機業とは何も関係無いな。 どちらかといえば今回は学園を助けに来てやっただけだ」

『……何?』

「あぎゃぎゃ、俺様達が遥か上空で食い止めなきゃ、今頃学園は死傷者で溢れかえってた筈だぜ。 ――これ以上は自分で考えな、有坂陽人」


 そう言い残し、学園から離脱したカーマイン――その凡そ十五分後、その場に倒れていた有坂陽人を救出したのはやっとセキュリティ解除の出来た教師部隊だった。
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