第06話 一ヶ月の航海、一ヶ月の留守
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航海に出ていた俺と艦娘達は約3週間ぶりに神威鎮守府に戻って来ていた。少しの間、鎮守府には妖精さんだけを残して拠点を無防備に近い状態にしていたので、航海中もかなり心配していたのだけれど鎮守府は特に問題は無かったようだ。
「この島に近づく人は居ませんでしたよ。だから無事に問題なく過ごせました」
どうやら、俺たち以外には誰も島に近づきすらしなかったので静かなものだったとのこと。
「出発前に言っていたことは無駄になったね。まぁ、無事だったから良かったけれど」
航海に出る前に妖精さん達には万が一鎮守府に敵の襲撃が有ったとしても、対抗しようとはせず速やかに逃げるように指示を出しておいたけれど、その命令は無駄になったようでよかった。
「ですが、今回の航海は大成功だったようですね!」
戦艦長門から下ろされている積み荷を見て、妖精さんが大喜びしている。艦娘達が協力して、長門に積んでいた木箱詰めされた大量の荷物を鎮守府の倉庫に運んでくれている。
まだ、中身は全てを精査していないので安易に判断は出来ないけれど、中身をチラと見た限りでは木箱の中身は食料や金等の資金に出来る物が入っていたので妖精さんの評価は正しく、思い切って実行した航海は大成功なのだろう。
「ただ、今回の物資入手はほとんど偶発的のものなので今後の計画は立て直さないといけない」
今回、遠征に出て物資を入手出来たのは運の要素が大きいだろう。今後も同じように遠方へ向けて出て行ったとしても、今回と同じように海軍と遭遇し戦って手に入れられるとは思わないほうが良いだろう。
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物資を倉庫へと運び終えた後、艦娘達の補給と一時休憩を終えてから今回の航海についてや留守にしている間の鎮守府事情について、約3週間のお互いの状況等を改めて報告しあうことにした。話し合いを行うために、俺と艦娘達全員、そして妖精さん達が会議室へと集まっていた。
「まずは妖精さんから報告をお願いします」
俺の言葉に了承して、妖精さんは会議室の中央にあるテーブルの上に移動して、俺と艦娘達の視線を集めてから話し始めた。
「鎮守府で留守番していた私達妖精組は、この3週間で3つの仕事を行っていました」
小さな指を3本立てて、俺達が航海に行っている間にしていた仕事について詳しく説明してくれた。
「まず1つは、神威鎮守府の内部についての再調査です。出発前に司令官達が調べきれなかった部屋も合わせて、すべての部屋について改めて隅々まで調べてみました。残念ながら新しい発見は出来ませんでしたが、神威鎮守府の詳細地図を制作しておいたので確認して下さい
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