暁 〜小説投稿サイト〜
殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
6話 知りたくなかった絶望感(ディスペア)
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せつけて、クロノスが窓を割って助けに来たところに何かしらの罠を使う。と言うのはどうでしょう?」
 「それよ!」
 リーナは指をパチンと鳴らす。
 「アーシャは馬鹿だけど、偶にいいこと言うわね!」
 「リーナさん!褒めるかけなすかどっちかにして下さいよ!」


 クロノスはルースフェルトの死と、メリラが捕縛された事を知り、シャルラッハートに工場の破壊を任せ、カリヒ達が居る場所を聞き込みに行った。
 初めて顔に泥を塗られた。だから彼はカリヒに怒り以上の憎悪が溜まっていた。
 「なあ。この男を見たことがあるか?」
 クロノスの立ち直り用は異常に早く、近くの住宅地を歩きまわり、似顔絵を見せ、聞いて回っている。
 「知らないねぇ」
 それもそのはず。矢渕カリヒは此処には住んでいないのだから。
 「そうか。ありがとう、世話をかけたな」
 クロノスは駆ける。アメリカの大地を。仇であり、敵であり、好敵手であるカリヒを探り…



                                       ……続く
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