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殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
6話 知りたくなかった絶望感(ディスペア)
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っているか?」
 『違う!僕はエアフレンドじゃない!僕はこの体の持ち主だ!』
 「勘違いもいいところだよ。矢渕カリヒ。僕は人格なんて2つも持っていない。君は僕が作り出した我儘だ。僕が体験したことを一緒に経験し、一緒に劣等感を味わった中だ。君は僕にとっての掃き溜めだ。二重人格なんて詭弁だよ」
 僕の言葉を聞いたカリヒは怒号のように泣き出した。
 『嘘だ!僕は!僕は!僕は矢渕カリヒだ!』
 「ああ。君は矢渕カリヒだ。優越感に浸るために創ったエアフレンド。創造の友達だ」
 『嘘だ!お前は僕の人格だ!』
 「違うよ。僕は僕だ」
 『黙れ!お前は僕だ!』
 彼の我儘は収まらない。
 「ごめんね。君と話せてよかったよ。僕は僕だ。君は君だ。これは忘れないでくれ」
 『待て。おい!待ってくれ!』
 僕は鏡から離れる。
 

 僕はアパートに居る、リーナ、アーシャ、メリラをソファーの在るリビングに呼ぶ。
 「これから、クロノスが此処に攻めて来た時の対策を練るよ」
 「待て!私はどうして呼ばれた!」
 メリラは反抗的な態度を取り、僕を睨む。
 「君は情に乗りやすいタイプの人間だ。感情の起伏が激しいと言ってもいいかな?メリラ。君はどっちを裏切ってもおかしくない。今はできるだけ、クロノスに味方をする事を考えて動くよ」
 それを聞いてメリラの眼力は強くなる。
 「さて、クロノスが攻めてくる時間帯を考えると、深夜から未明にかけてだろう。もし攻めてくるなら、窓にいきなり銃や爆弾を撃ちこんでくるかな?そうなると味方であるメリラまで巻き込むよね?だから、メリラはクロノスの味方をして欲しい。するとどうだろう。クロノスの先手必勝攻撃はメリラと言う少女のために牽制攻撃に変わるではありませんか」
 僕は手をたたき、説明文を面白くした。するとリーナは納得の行かない表情で僕を睨む。
 「なんだ?リーナまで?」
 「カリヒさん。メリラちゃんを巻き込むのは私が許しません。もし攻めて来たならばメリラちゃんの引き渡し交渉までしか許しません!」
 リーナの言葉は、巻き込みたくないと言って情を惹きつけ、メリラを味方に引き入れる策だろう。しかし、彼女の場合そこまであざとい事が出来るとも思えない。しかし、最小限である人質交渉。それも悪く無いと思う。
 今の状況だと、メリラは攻めて来たクロノスに向かって手助けをしたとしても、結果的に僕達の味方をしたことになり、一掃クロノスの生存率を下げる。かと言って、彼女がこちらの味方をしたのならば、クロノスの生存率は比べ物にならないくらいガタ落ちして、それと比例するかのようにメリラの死亡率も底上げするだろう。
 「アーシャはどう思う?」
 「そうですねえ?クロノスが窓から侵入してきたと仮定して、メリラちゃんを縛り上げた姿を窓から魅
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