6部分:第六章
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「それで元街道レーサーらしいんだ」
「街道レーサーですか」
「矢追先生はレディースで」
「バイクとバイクですか」
「そう、それに車もあって」
その二つだというのだ。
「その縁でね」
「縁ですね、それもまた」
「よかったよ、とにかく」
校長先生はまた言った。
「幸せになれてね」
「そうですね。今矢追先生は幸せですし」
「毎日バイクで仲良く走ってるそうだよ」
「それはまた」
「何か面白い話だけれどね。夫婦でバイクで走って」
「はい」
「いいことだよ」
校長先生は笑顔になっている。それを心から喜んでいる顔だった。
そうしてだ。校長先生はまた言った。
「それじゃあ」
「はい、それじゃあ」
「結婚式の準備をするか」
今度言った言葉はこれだった。
「今から。そうしようか」
「式場も参列者も」
「全て決めて。そうするか」
「ええ」
こんな話をするのだった。そしてだ。
先生は白いウェディングドレスで式にいた。その満面の笑顔のままだ。式が終わると二人でバイクで新婚旅行に出た。それが先生の幸せであった。
レディース先生 完
2010・6・1
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