第12話「えんそく」
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る子犬。...まぁ、後ろからいきなり抱えられたら警戒するわな。
「首輪があった所を見るに、誰かの飼い犬か。....犬だけってことは、飼い主は...。」
首輪に名前が刻まれている。...“太郎丸”か...。
「...ほれ、食うか?」
「わぅ....わん!」
そこら辺にあったペット用の缶詰を開け、差し出す。
警戒していた太郎丸だが、食欲には勝てなかったらしい。勢いよく食べる。
「...連れて行っておいた方がいいよな...?」
「わうぅ....。」
撫でながらそんな事を呟く。...警戒も解いてくれたようだ。
「....ついてくるか?」
「わん!」
「よし。」
ついてくるみたいだ。なら早速と言う訳で、ペット用の食料といくつかの道具を鞄に詰め込む。....これだけでも一ヶ月は持つだろう。
「じゃ、行くぞ。」
「わん!」
さっさと皆の下へと戻るか。
「戻ったぞ。」
「遼!ようやく戻ってきたか...。」
俺が戻ると、皆ホッとしたような顔をする。
「迷子になったかと思ったよー。」
「いやいや、由紀じゃあるまいし。」
「私だって迷子にはならないよー。」
由紀もホッとしてると思ったら、そんな理由かよ。
「あれ?その子は?」
「あぁ、さっき拾った。太郎丸って言うんだ。」
「わん!」
由紀が案の定太郎丸に気付いたので、抱かせてみる。
「かわいー!」
「わん!」
「おお、もう意気投合したのか。」
明るい性格の波長が合うのか?
「...傷はないのは確認した。ゾンビ化はないだろう。」
「名前があるって事は、飼い犬だよな?....飼い主はやっぱり...。」
「....そう言う事だ。」
太郎丸とじゃれ合っている由紀に聞こえないように会話をする。
「他に生きてる動物、もしくはゾンビ化した動物は確認できなかった。ゾンビ化したのは外に出て行ったかもしくは....。」
「この中のどこかにいる....か。」
「ああ。まぁ、その時は俺に任せてくれ。」
一番戦い慣れているのは俺だからな。
「生きているのを見つけたからには、放置するのもまずい。連れて帰るつもりだ。」
「え?この子連れて帰るの!?やったぁ!」
一部を由紀に聞かれていたのか、由紀が喜ぶ。
「喜ぶのは分かったから次の階に行くぞ。」
「はーい!」
次の階には確か家電とかあったな。色々と使える物がありそうだ。
「コンロにガスボンベ....乾電池とかもいるな。」
必要な物をカゴに入
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