第12話「えんそく」
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しょ?」
「そうだな。...行くぞ。」
悠里の言葉に、俺は同意してシャッターを開けて外に出る。
もちろん、出る際に俺が様子見をして大丈夫かどうか確認している。
「よし...行けるぞ。」
大丈夫だったので、シャッターをできるだけ音を立てずに開け、皆を外に出す。
「...ん?悠里、それなんだ?」
悠里が手に持ってる物がつい気になる。
「これ?これはね....。」
棒状の物をシャカシャカと振り、ボヤッと光った後に奴らの注意が向くように投げる。
「....ほう。」
「便利でしょ?」
奴らはその棒...サイリウムに引き付けられ、俺たちはその間にすんなりと二階に上がる。
「学校でも使えるな。」
「そうだな。」
ちなみに、明らかに由紀を誤魔化せないような会話をしているが、肝心の由紀はさっきの店で手に入れたらしいヘッドホンとCDプレイヤーを使っているため、聞こえていない。。...CDプレイヤーは動いてないが。
「...やはり、上の階ほど奴らの数が少ないな...。」
「足が弱いのは助かる。動きも遅いからすぐに対処できるし。」
胡桃とそんな会話をしながら、二階を見て回る。...が、特に収穫はなし。
「さらに上か...誰かいるといいな。」
「そうね...。」
モールは五階建てで。珍しく屋上に駐車場はないため、五階まで全て店などがある。
...つまり、その分物資も豊富なため、生き残る事は可能...なはず。
「人、少ないね。」
「...イベントで皆地下に行ってるからかもな。」
「へー。」
由紀と適当に会話しつつ、三階に上がる。
「かわいー!なにこれ、ストラップ?」
三階のとある店で、由紀が何かを手に取る。
「ちげーよ。防犯ブザーだろ?」
「あ、これ、アルノー・鳩錦みたい。」
防犯ブザーか...。その音で奴らを引き付けたりできそうだな。
「んーと、これとこれと...あとこれも。」
「付けすぎだろ!?」
「皆の分だよ?これ、胡桃ちゃんの。」
「いらねーよ!?」
いや、結構使えるかもしれんぞ?元々の使い方ではないが。
「も〜、しょうがないなぁ...。」
「...由紀ちゃん、なにしてるの?」
由紀はブザーを持って鞄で何かごそごそしている。
「じゃーん!」
「って、ブザーを五つも!?」
俺たち全員の分を全部鞄に付けたみたいだ。
「それ、ここじゃ絶対鳴らしちゃだめよ?」
「そうね。警備員さんが飛んでくるわよ。」
「はーい!」
悠里と先生の言葉に、元気よく返事する由紀
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