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ソードアート・オンライン -旋律の奏者-
アインクラッド編
74層攻略戦
久方振りの死闘を 04
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 穢れなき純白の片手用直剣、『エスペーラス』
 禍々しい紫紺の片手用直剣、『マレスペーロ』
 それぞれに『希望』と『絶望』の名を冠する二振りを鞘から抜き放った僕は、クスリと笑った。

 純白は僕の雪丸の色。 紫紺はアマリのディオ・モルティーギの色。
 この装備をアマリ以外のプレイヤーに見せるのは初めてで、それはフロアボスに対して使うのは初めてだと言うことだ。 なのに、緊張も恐れもなかった。
 あるのは安心感と高揚感。

 大丈夫。 僕は独りじゃない。

 そう確信して左右の剣を強く握ると、アマリの声が飛んできた。

 「殺ってやるですよ!」
 「うん、殺ってくるよ!」

 互いの言葉は短く、ただそれだけのやりとりで僕は戦場へと向かった。

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