十話:休暇
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おまけ イノセントに切嗣が居たら
「どうも、八神堂にいらっしゃーい」
八神堂に訪れたなのは、フェイト、アリサ、すずかそしてディアーチェを出迎えたのは昔ながらのネタであった。
髪を右手であげながら『いらっしゃーい』と声を出すとある噺家のモノマネ。
思わずアリサが何歳だとツッコミを入れてしまう程にはそれをやったはやては若すぎた。
「小鴉……我を使い走りにするとはいい度胸だの」
「そう言いながらちゃんと連れてきてくれるから王様好きやよー」
「我は嫌いだ!」
仁王立ちしてはやてを睨み付けるディアーチェだが生来の人の好さの為に怖さはない。
その為か、はやては臆することなく彼女に抱きつき頬ずりをする。
当然のように嫌がるディアーチェだが傍で見ているアインスからすれば羨ましいことこの上ない。
「えっと……どなたさんでしょうか?」
「あぁ、挨拶がまだやったね。八神堂の店長、八神はやて言います。で、こっちが家族のリインフォースとうちのおとんや」
「いらっしゃいお嬢さんたち。アインスと呼んでおくれ」
「八神切嗣だよ。家の娘達をよろしくね」
紹介されてにこやかに挨拶を返すアインスと切嗣。
独特な家族だと思うなのは達であったが、それよりも気になることがあった。
「もしかして、ディアーチェちゃんとはやてちゃんって姉妹さんなのかな?」
そう。顔といい、髪型といい、瓜二つの二人の関係性だ。
姉妹どころか双子といわれても特に疑うことはないだろう。
髪と瞳の色が違わなければ慣れていても間違えてしまいかねない。
しかし、ディアーチェの方はそれが心底嫌なのか身震いをして否定する。
「そんなことがあってたまるか! おぞましいっ!!」
「えぇー、ひどいわぁ、お姉ちゃん」
「ははは、ディアーチェちゃんは照れ屋だね」
だが、八神親子はそんな否定など気にも留めずに笑いあう。
完全に遊ばれているディアーチェだが反抗は叫ぶだけに止める。
「赤の他人だ。全く関係ない! それと切嗣殿も止めてくだされ!」
「僕はディアーチェちゃんが娘になってくれるのは大賛成だよ」
「我が家に新しい家族の誕生ですね主」
「ええい! いい加減にせいっ!」
ますます混乱していく場に完全に拗ねてそっぽを向くディアーチェ。
そんな様子に頭を掻いて謝りながら切嗣は幸せそうに目を細める。
「さて、立ち話もなんだし家に入ったらどうだい」
「そやね、ならおとんは店番お願いなー」
「うん。それじゃあ楽しんでくるんだよ。それと、ディアーチェちゃん。家はいつでも歓迎だからね」
「それはもう良いと言っておるのです!」
最後にもう一度冗談を飛ばして切嗣は少女達の背中を見送る。
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