第八章 再会
第一話 行き倒れ
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トクラトルから脱出するということですかな」
「知っているなら聞くな。止めるなら斬る。」
「気が早いですな。丸腰な老人を斬ろうなど」
「ふん・・・斬るのはミラの発信器だ!!」
ヴィザ翁に向かい走り出した俺の前には、ミラがワープして現れた。
俺を迎え撃つ上からの攻撃をスライディングで交わし、ミラの後ろに来て斬撃を与える。
背中に掠り傷程度で倒せてはいないが、上出来だろう。
ヴィザ翁は本当にトリガーを所持していないので、なにもしない。
丸腰の老人を斬る趣味などない。
「いい戦力になってくれると思ったのに」
「あ?知るかよ。はじめからアフトクラトルに手を貸す気なんざねぇーだよ。
悪いが遠征挺は借りる。」
次はミラに向かい走り出した。
ワープすることを前提に・・・
ミラが大窓を出して俺を入れようとしたが、予測していたその動きはジャンプで回避した。
そのままミラを無視して走る。
遠征挺にワープされたら終わりではある。
やはりミラは遠征挺の前にワープした。
中ではないだけマシだろう。あとは数秒だけミラの動きを止めればいい。
そこで取り出したのは小瓶。
「悪いな」
走りながら小瓶を開け、中身をミラの顔面にふりかけた。
トリオン体には薬品は効かない。
当然中身は薬品ではない。
俺は遠征挺に乗り込み、発進させた。
「何これ、臭い!!」
ミラは顔面を押さえてうずくまるのを、見もせずに発進する。
何もしなかったヴィザ翁に感謝しながら。
俺は小瓶を眺めた。
無事に遠征挺を頂いたはいいが、食料も遠征挺の操作も何もない。
唯一の食料は今使ったばかりだ。
小瓶の中身は魚醤。
原料は忘れたが、旨いものらしく臭い。
日本でいう納豆みたいなものだ。
俺はちなみにベジマイトの方が好きだが。
「あぁ、それより食料どうしよう」
作戦には成功率は本当に大事だなと実感した。
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