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彼に似た星空
10.私はあなたが好きです
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ぉぁっ?! 何をするくまッ?!!』『似てない球磨姉ェのマネをする提督はお前かッ!!』という楽しそうな声と共に、提督の悲鳴が聞こえた。

 再び姉妹の方に目をやると、比叡は相変わらず私の隣ですでに轟沈しており、榛名ももはやへべれけな状態で古鷹に介抱されていた。未だかつて、これほどまでに説得力のない舌っ足らずな『はゆなはらいよーうれす』を私は聞いたことがない。

 霧島の方はまだまだ元気なようだ…と思い眺めていると、先ほどから続けていた長門との殴り合いによる肉体言語でのコミュニケーション中、お互いのクロスカウンターがキレイに入り轟沈していた。『グギョッ』という鳴ってはいけない雰囲気が漂う効果音が鳴り響き、霧島も落ちた。

「うう……金剛型の名折れデース…」
「金剛さん、みなさんをお部屋に連れて行った方が……」

 心配して様子を見に来てくれた五月雨が、手伝いを買って出てくれた。さっきまでパーティーを楽しんでいた五月雨には非常に申し訳なかったが、3人を私だけで運ぶのも骨が折れる。素直に五月雨の好意を受け取ることにした。

「さんきゅーネ五月雨! じゃあお手伝いをお願いシマース!」
「わかりました。じゃあ私は榛名さんを運びますね」
「んお? どうした金剛?」

 不意に声がした方を向くと、提督がいた。帽子がズれ、上着が乱れていた。

「あれ? テートクは木曾たちと飲んでたんじゃナイんデスカ?」
「んあ、木曾が『金剛が困ってるみたいだから行ってこい』ってさ。どしたの?」
「サンキューね木曾…ワタシの姉妹たちが全員酔いつぶれたから、みんなを部屋に戻すのを手伝ってほしいデース」
「おう了解した。んじゃおれは霧島を運ぼうか」
「よろしくお願いシマース。ワタシは比叡を運ぶネ」

 私たちはそれぞれ比叡、榛名、霧島を背負うと、宴もたけなわのパーティー会場を抜け出し、私達姉妹の部屋へと彼女たちを連れて行った。

 途中、何度かアクシデントに見舞われた。

「提督!! 榛名は…榛名は提督のことを……!!」
「あぐぐぐぐぐぐ…榛名さん!! 苦しい…苦しいです……!!」

 榛名が寝ぼけて五月雨の首に抱きつき、五月雨は本気で苦しがっていた。五月雨には申し訳なかったが、提督が榛名を運ぶことにならなくて本当によかった。そして……

「ハハハ…おれがどうしたっつーんだろうねぇ榛名……」

 他人事のようにケラケラと笑う提督を見て、なんだか少々怒りがこみ上げた。

「マイクチェックは…どうした……ゴルァ……!!!」
「ぐおッ?!! 待て霧島ッ!!! 済んでるッ!! マイクチェックは済んでるからッ!!」
「あら……司令じゃないですか……そうでしたか…ゴルァ……」

 私の怒りを検知したのか、今度は霧島が提督の首にスリ
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