Side Story
共に在る為に 2
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たった一人で他人の家に置き去りにされたコーネリア。
それでも、帰らない母親を待って待って待ち続けてた。
誰とも親しくならず、一人ぼっちなまま、本当の家族だけを求めて。
ああ……なら、家族になろう。俺がお前の本当の家族になる。
一緒に生きよう。「当たり前」の日常を一緒に作ろう。
お前が傍に居てくれるなら、何でもする。いつもどんな時でもお前が寂しくないように、支えられる俺になる。
俺を、お前にあげるよ。
「だから、俺を置いて行かないで」
細い腕を担いで家に帰れば、泣きながら飛び出して来た母さんがコーネリアを抱えて部屋へ走った。
父さんが俺の頭をぽんぽんと叩いて……多分、慰めてるんだろう。
でも、それはもう要らない。
俺は子供の立場に居ちゃいけないんだ。
「父さん。畑に行くよ。網の様子を見直さなきゃ」
「……ああ」
父さんは目を真ん丸にした。それから一緒に着替えて、畑へ向かう。
やり残しは無いか？ 見落しは無いか？ 道具もきちんと丁寧に手入れして、片付けて。
家に帰ったら、母さんがコーネリアの看病をしながら作った朝食を食べて、コーネリアができなかった分の水汲みをした。
洗濯用に料理用、体の洗浄用に飲む用と、四人分の甕をいっぱいにするのは想像以上に大変だ。
子供の手でも運べるように小さい桶を使ってるから何回も往復しなきゃいけないし、その割りに一回量でも結構重い。
しかも、飲んだり食べたりする分は予め火を通しておかないと、寄生虫やら何やらでお腹を壊してしまうらしい。沸騰させて減る分も考えて運ぶ必要がある。ただ汲んでおくだけじゃ駄目なんだ。
水一つにこんな手間を掛けてたなんて、知らなかった。
……知ろうともしてなかった。
「もう良いわ。そろそろ休憩しなさい、ウェルス」
水汲みが終わり、薪割りしてる途中で母さんが水を持って来てくれた。
「ありがと」
道具を横に置き、受け取ったそれを一気に飲み干す。全身熱くて汗だくで……喉を通った冷たい水が心地好い。
「今日は少し多めに用意しておくよ。コーネリアの体を冷やさないようにしなきゃ」
空になったカップを母さんに返して、もう一度道具を握る。
「アンタね。いきなり背伸びしたって」
「解ってるよ。でも、身に付けなきゃ。形だけでも覚えなきゃ、何も変えられないんだ。だから、俺を止めないで。母さんは俺に、しっかりしろって叱り続けて」
「ウェルス……」
薪を切り株の上に乗せ、振り上げた刃でパカン！ と割る。
退屈だったよ、こんな作業。コツさえ掴めばお遊びにもならない流れ作業だった。
でも、薪が無いと夜は寒いし、大きな火が起こせないから、料理も飲み水も作れない。
薪は生活の要。適当に流して良い筈がな
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