第七章 神隠し
第六話 ボーダーは平和
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やったのよ。
魔法絡みだと知ったのはその時ね。
誘拐されたトリガー反応をハッキングの要素で電波を見つけた。
その電波が魔法特有だったから」
「やれやれ、元の世界で最強と言われただけある。
まさか魔法の壁を壊すとは・・・ひどい話だ」
「あはは。
だって、霊力で魔法に対抗できるから、トリオンでもやれるでしょ?
魔法の方が霊力より力関係は上だから、皆で一斉攻撃したのよ。茜ちゃん以外。
まあ、やられないようにしようとすれば、あなたなら出来たでしょ。
そうしなかったのは本当に反省したかよね。」
「この屋敷の扉、壊されちゃいましたから。
僕を捕まえますか?誘拐犯として。」
如月はやっと俺を見た。
完全二人の世界で話をして、東春秋がいたことを忘れていただろう。
だが、如月が俺を残したわけはなんとなく分かる。
「捕まえないわよ。ただのコレクターだから。
それに妖精のあなたがこの屋敷から容易には出られない。
ここに私以外にこの方に残ってもらったのは、上への説得役。
生きた人さえコレクションにしなければ、コレクターで生きたら?」
「本当はあなたをコレクションに加えたかった。
あなたは強いから。」
「あはっ、却下。」
「即答ですか。
最後に聞きたいことがあります。
皆で壁を攻撃したのはわかりますが、茜さん以外って・・・
茜さんは何かあったんですか。」
そう聞かれた時、またしても俺を見つめた。
俺に話を振ってくれなくていいんだよ、本当に。
「俺には魔法はわからないが、可能性としては魔法で誘拐される間際にトリオン体を破壊されたんだ。
緊急脱出より魔法が早かったんだろう。
だから茜本人の帽子が残った。」
「さすが東さん。私にはそこまではわからないから。
でも多分そこでしょうね。
さて、帰りましょ。城戸さんには適当に何か言わないと」
如月はゆっくり背を向けて歩き始めた。
呆気ない終わりだな。
いや、彼女は平和的に終わらせるつもりだったんだ、はじめから。
壁を破壊したのはこちらの戦力を見せつけるため。
始めに米屋たちを出したのは戦闘になった際に自分たちの隊で挟み込むため。
どうも屋敷の外には風間隊がいるとみた。
如月は意外に策略家なんだ。
〜〜〜〜
紙、紙、紙、紙・・・
城戸さんから後日報告をしたのはいいけど書類書くのは嫌。
紙は飛行機にしよう。
ちょうどやって来た風間さんに当たる。
あぁ・・・やってしまった。
逃げよう。
特に締まりのない事件でしたが、皆が無事ならそれもいいかな。
さぁ〜御一緒に。
「今日もボーダーは平和さ〜」
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