第16話 コンピュータ施設の屋根
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が分かった。
一年前の秘密基地でのゼロとの戦いでレヴィアタンは完敗した。
一瞬、レヴィアタンは死を覚悟したが、ゼロはセイバーを構えたまま動かなかった。
“くっ…、何故…殺さない?”
先に沈黙を破ったのはレヴィアタンだった。
そのまま肩で息をしながらゼロを睨みつける。
“…………分からん”
“はあ?”
予想外の返答に思わずレヴィアタンは間の抜けた声を上げるが、ゼロはそれに構わずレヴィアタンに尋ねた。
“……お前、以前、俺に会ったことはあるか?”
思わぬゼロの問いに、レヴィアタンは目を見開くが、すぐに冷静さを取り戻してそれを否定した。
“あるわけないでしょ。あなたと会ったのはこれが初めてだわ”
“そうか…お前のアーマーの色とその顔はあいつらに…”
それだけ言うとゼロは口を閉ざした。
ゼロは今まで出会った四天王達に何者かの面影を感じていたが、レヴィアタンにはそれを強く感じていた。
朧気にだが、記憶の中で見え隠れする二人のレプリロイド。
レヴィアタンは外見といい、雰囲気といい、そのレプリロイド達によく似ていたのだ。
後にネオ・アルカディア本部に帰還したレヴィアタンはゼロの言葉を考えていたが、レヴィアタンが思い出したのは、自分の主でもあり、親でもあるオリジナルエックスだった。
“(ゼロは私をエックス様だと思った…?)”
確かに自身のアーマーの色はエックスに似ているが、他の四天王とは違って顔は似ていない。
それにゼロは“あいつら”と言っていたのだし、その後もレヴィアタンは時間がある時、いつもゼロの言葉の意味を考えていた。
もしかしたら、自分達の出生には自分達も知らない秘密があるのではと思っていたらまさかの的中である。
デュシスの森、兵器工場で姿を現した朱のレプリロイドを戦闘記録の映像で見た時、とても懐かしい感覚を覚えた。
起動して初めてオリジナルエックスを見た時と同じような感覚。
“これが、新たにレジスタンスに加入したレプリロイド、ルインだ。お前達、奴の顔と特徴を覚えておけ。恐らく奴はゼロと並んでレジスタンスの主力となるはずだ”
“なあ、何かあいつ、レヴィアタンに顔が似てねえか?”
ファーブニルに指摘され、映像を拡大すると、レヴィアタンと酷似した顔が映る。
瞳の色はレヴィアタンは海を思わせる蒼で、ルインは自然の緑を思わせる翡翠だったが、確かに似ていた。
“まあ、確かに似ているがな。それはどうでもいいことだ。何故、奴が俺達に酷似したアーマーに換装出来るかは分からんが、倒すべき相手であることには変わりない”
“まあいいか!ゼロ以外にも骨がありそうな奴が出て来て嬉しいぜ!!”
ファーブニルもルインに
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